60歳で退職予定ですが退職金は「800万円」ほど…。平均的な退職金はいくらなのでしょうか?
そこで本記事では、統計データを基に平均的な退職金額の目安を整理するとともに、退職金に対して多くの人が感じている不安についても見ていきます。
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定年退職者の平均退職金はいくら?
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によると、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の平均退職給付額は次の通りです。
・大学・大学院卒(管理・事務・技術職):1896万円
・高校卒(管理・事務・技術職):1682万円
・高校卒(現業職):1183万円
これらは退職年金制度を含む退職給付額の平均であり、企業規模や勤続年数などによって大きく変わります。ただ、統計上は1000万円台がひとつの目安となっています。
この平均値と比べると、退職金が800万円の場合は平均より少ない水準に見えるかもしれません。ただし、前述の通り企業規模や勤続年数などによって差が大きい点には注意が必要です。
退職金の金額には大きな差がある
退職金の金額は企業ごとに制度が異なり、必ずしもすべての人が平均額を受け取れるわけではありません。
例えば、大企業では退職金制度や企業年金制度が整っているケースが多い一方、中小企業では退職金制度がない、あるいは支給額が比較的少ない場合もあります。また、勤続年数が短い場合は支給額が少なくなる傾向があります。
そのため、退職金800万円という金額も、企業規模や勤続年数によっては一般的な範囲に収まる場合があります。平均額はあくまで参考値であり、自身の状況と単純に比較できるものではない点も理解しておく必要があります。
退職金の使い道に不安を感じる人は少なくない
退職金に対する不安については、民間調査でも一定の傾向が見られます。株式会社400Fの「オカネコ 退職金に関する調査」によると、退職金の使い道について53.3%が「不安や疑問がある」と回答しています。
具体的な不安や疑問として最も多かったのは「老後資金として足りるか不安」で54.5%でした。さらに、退職金の使い道に関する失敗談としては「現金のまま放置してしまった」「専門家に相談せず一人で判断した」などが挙げられています。
また、退職金の準備や活用で「やってよかったこと」としては、「退職金を受け取る前から投資を始めた」「退職後の具体的な収支シミュレーションを行った」などが多く挙げられています。
これらの結果から、退職金を受け取った後の資金計画について、早めに検討しておくことの重要性がうかがえます。
退職金は老後資金の一部として考える
退職金は老後生活を支える重要な資金ですが、それだけで生活が成り立つわけではありません。実際には、公的年金や貯蓄などと合わせて老後資金を考える必要があります。
例えば、老後の生活費は世帯状況によって大きく異なります。住居費の有無や生活スタイル、医療費などによって支出は変わるため、退職金の金額だけで十分かどうかを判断するのは難しい面があります。
そのため、退職金を受け取る前の段階で、年金収入や生活費を踏まえた収支の見通しを整理しておくことが重要になります。
まとめ
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によると、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の平均退職給付額は、学歴や職種によっておおむね1183万円から1896万円程度となっています。
これと比較すると、今回のケースにおける退職金800万円は平均より少ない水準に見える可能性があります。もっとも、退職金の金額は企業規模や勤続年数、制度の有無などによって大きく変わります。
また、退職金の使い方について不安を感じる人も多く、退職後の生活を見据えた資金計画を立てることが重要とされています。退職金だけで判断するのではなく、公的年金や貯蓄と合わせて老後資金全体を考えることが大切といえるでしょう。
出典
厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況 4 退職給付(一時金・年金)の支給実態 (2)退職事由別退職給付額 第22表 退職者1人平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)(17ページ)
株式会社400F オカネコ 退職金に関する調査 退職金、過半数が「不安や疑問あり」、失敗談1位は「現金での放置」、成功談1位は「退職前の投資開始」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー