現在67歳です。終活を見据えてマイホームを売却し、賃貸に住み替えるか迷っています。終活として賃貸に移るときの注意点を教えてください。
一方で、持ち家を手放して賃貸へ移ると、住み替え後の家賃負担や入居審査など、新たな課題も出てきます。
持ち家を売却して賃貸へ移る選択には、暮らしを見直すきっかけになる面もありますが、事前に確認しておきたい点もあります。そこで本記事では、終活としてマイホームを売却し、賃貸へ住み替える際の注意点について解説します。
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目次
終活で持ち家を売って賃貸に移る前に考えたいこと
持ち家を売って賃貸へ移るメリットは、住まいの管理負担を軽くしやすいことです。固定資産税や修繕費の負担がなくなり、まとまった売却資金を老後資金に回せる可能性もあります
ただし、終活としての住み替えは、売却して終わりではありません。賃貸に移ると、持ち家の維持費はなくなる一方で、毎月の家賃が新たな負担として続きます。そのため、売却代金が入っても安心しきれない点に注意が必要です。
住み替えを考える際は、家賃、管理費、更新料、引っ越し費用を含めて、少なくとも10年単位で支出を見積もっておくとよいでしょう。今の家に住み続けた場合の維持費と、賃貸へ移った場合の総額を比べることで、住み替えが適切か判断しやすくなります。
高齢で賃貸へ住み替えるときに注意したい4つのポイント
高齢者の賃貸住み替えでまず注意したいのは、借りたいときに借りられるとはかぎらないことです。特に単身高齢者などは、孤独死や家賃滞納、緊急時対応への不安から入居を断られる場合があります。国もこの課題を認識しており、「住宅セーフティネット制度」の拡充を進めています。
次に、緊急連絡先や保証の準備が必要です。最近は親族の保証人ではなく、家賃債務保証会社を使う契約が増えています。あわせて、体調急変時に連絡が取れる体制を整えておくと、物件選びでも有利になりやすくなります。
また、売却時の税金も確認しておきたい点です。マイホームの売却では、条件を満たせば譲渡所得から最高3000万円まで控除できる特例があります。ただし、適用を受けるには確定申告が必要です。利益が出そうな場合は、売却前に税理士や不動産会社へ確認しておくと安心でしょう。
さらに、年齢を重ねてからの再転居は負担が大きくなります。今便利な物件でも、将来、通院や介護が必要になったときに暮らしにくくなれば、また住み替えが必要になるかもしれません。駅近だけでなく、病院や買い物、介護サービスへのアクセスまで見て選ぶことが大切です。
終活の住み替えで選びたい物件と支援制度
終活として賃貸へ移る場合は、家賃の安さだけで決めないことが大切です。住み替え先は、段差の少なさやエレベーターの有無、浴室やトイレの使いやすさなどを確認し、年齢を重ねても安心して暮らせる住まいを選ぶことが大切です。
選択肢としては、一般の賃貸住宅に加え、見守りサービス付きの住宅やサービス付き高齢者向け住宅もあります。サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリー構造を備え、安否確認や生活相談のサービスを提供する住宅です。
見守りのある住まいは、本人だけでなく家族にとっても安心材料になるでしょう。都市再生機構(UR)でも、見守りサービスの導入が進められています。
また、先述の住宅セーフティネット制度では、高齢者など住宅確保に配慮が必要な人の入居を支える仕組みが整えられています。住まい探しに不安がある場合は、自治体の窓口や居住支援法人に早めに相談すると、選択肢を広げやすくなります。
終活の住み替えは売ることよりも、その後の暮らし方で決めよう
終活を考えるなかで、持ち家を売却して賃貸へ住み替えるという選択は、決して不自然なものではありません。賃貸へ移ることは住まいの管理負担を減らし、生活を整えやすくする点では有効な選択です。ただし、本当に大切なのは、家を売ること自体ではなく、その後の暮らしを安定して続けられるかどうかです。
住み替えを考えるなら、売却価格だけで判断せず、家賃を払い続けられるか、入居しやすい条件がそろっているか、見守りや支援を受けられるかまで確認する必要があります。
終活の住み替えは、早めに情報を集めて準備すれば、将来の不安を減らし、自分らしい暮らしを選びやすくなります。焦って決めるのではなく、老後の安心につながる住まいを基準に考えましょう。
出典
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 単身高齢者などの賃貸住宅への入居の不安を解消! 改正「住宅セーフティネット法」がスタート
国土交通省 住宅セーフティネット制度 ~誰もが安心して暮らせる社会を目指して~
国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 サービス付き高齢者向け住宅について
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) 見守りサービス
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
