更新日: 2020.03.20 セカンドライフ
セカンドライフの計画はなるべく早めの方がいい? プランを立てるコツをFPが紹介!
退職後は年金が収入源となります。年金から保険料やその他の税金を支払うのは大変です。できるだけ働いているうちに支払いが終えられると、セカンドライフの暮らしにゆとりができます。
執筆者:藤井亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長
教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書等、様々な職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
「お金の不安を解決するサポートがしたい」、「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。
独立系FPとして個別相談、マネーセミナー、執筆業など幅広く活動中。
<保有資格>
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP) 、住宅ローンアドバイザー、プライベートバンカー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)
<著書>
「今からはじめる 理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方 (女性FPが作ったやさしい教科書)」※2019年1月15日発売予定
セカンドライフの計画
「セカンドライフの計画って、いつから考えれば良いの?」というご質問を多くいただきます。30代、40代は住宅ローンやお子さまの教育資金などの支払いがある時期なので、なかなかセカンドライフの計画を立てるのが難しい時期です。
できるだけ早めに計画を立てたほうが良いのですが、実際のところ、40代後半から50代のうちに計画を立てられる方が多いのが現状です。
リタイアメントプランの考え方など、従業員向けにレクチャーしている企業もあるのですが、個々人の資産内容を見て具体的にアドバイスするところまではできません。ご自身でもセカンドライフの計画や資産内容の見直しはできますので、まずはセルフチェックから始めてみましょう。
リタイアメントプランとは
退職後の人生設計がリタイアメントプランです。ゆとりあるセカンドライフを送るために経済的な視点から資産設計をしていきます。
セカンドライフの収支を事前に確認しておくことで、現役のうちにできることや課題などが見えてきます。「退職後に計画すれば良いか」と後回しにしておくと、希望の暮らし方や生活ができなくなってしまうことも少なくありません。
すぐにFP(ファイナンシャルプランナー)などに相談できますが、まずはご自身でセルフチェックを行い、セカンドライフの収支を把握してから、対策などを相談すると良いでしょう。
セルフチェックのポイント
セルフチェックをするにはさまざまな方法がありますが、以下の手順が分かりやすいので参考にしてください。
1.支出を確認
・現在の支出を書き出します。
・生活費だけでなく、税金や保険料など、退職後も支払い義務のあるものがあります。
・住宅ローンなど借入金の完済時期も必ず確認しておきましょう。
2.収入を確認
・ねんきん定期便などで、将来受け取ることができる年金額を確認します。
・退職金やその他の私的年金、預貯金など、セカンドライフの収入額を確認します。
3.収支やバランスをチェック
支出と収入が分かったところで、月々に使える金額と月々の支出のバランスを見ていきます。ここで問題なのが、何歳まで計画を立てるべきなのか分からないという点です。人生100年時代といわれていますので、できるだけ平均寿命以上の長いスパンで計画しておくと安心です。
セルフチェックをすると、現在想定している収入では月々○万円足りない、65歳から10年間の収支はバランスが取れるが75歳以降が不安、など問題点が見えてきます。
課題や問題点が見えてきたところでFPなどに相談すると、対策など具体的なアドバイスが得やすくなります。
お金だけでなく暮らし方・生き方も大切
リタイアメントプランは経済的な視点からの資産設計となりますが、お金だけでなく暮らし方や生き方を考えることも大切です。どのような生活が送りたいのか、どこで暮らしていきたいかなど、ご家族で話しておくことも重要です。
都心では家賃や食費など生活費が高くなってしまうので、田舎に帰って暮らしたいなどのご希望によって、将来の支出額が変わってきます。
あくまで計画、プランニングとなりますので、この場合はどうかな?こうしたら改善できるかな?など、いくつかのプランを立ててシミュレーションしておくことをお勧めしています。
何より、計画を早めに立てておくことで対策を実行できる時間が長くなりますので、ぜひセルフチェックをしてみてください。
執筆者:藤井亜也
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長