2019.02.25 年金

自分がいくら貰えるのか?知っておくのに必要なねんきん定期便とは?

年金の支給年齢引き上げも検討されている現在、自分は年金をいくらもらえるのか、ということはとても気になりますよね。
 
今後の改正で変わってくることも考えられますが、現行制度における年金の状況については、加入者の誕生月に毎年届けられる「ねんきん定期便」で知ることができます。このねんきん定期便の読み方を知り、自分の年金についてチェックしましょう。
 

ねんきん定期便は年齢によって内容が違う

ねんきん定期便は、加入者の年齢により書式が違い、記載されている内容が異なります。
 
まずは、ハガキで届くねんきん定期便の内容について簡単にまとめてみました。
 

〔50歳未満、50歳以上で共通の内容〕

これまでの年金加入期間、これまでの保険料納付額、最近の月別状況(直近1年分)
 

〔50歳未満、50歳以上で異なる部分〕

 50歳未満…これまでの加入実績に応じた年金額
 50歳以上…老齢年金の年金見込額
 
50歳未満の場合、記載されているのはこれまでの加入実績に応じた額です。将来的に支払う分を含まないため、年金額が低いと感じる人もいるでしょう。50歳以上になると、そのままの状況で加入し続けた場合の見込額が表示されるようになります。そのため、実際に受け取る年金額に近くなってきます。
 
現在50歳以上の人のねんきん定期便に記載される年金見込額は、受給開始年齢でいくつかに分かれている人がいます。
 
厚生年金に加入していた人は、65歳未満だと65歳以上の合計額より少ないため、繰り上げ受給による減額と誤解するかもしれませんが、こちらは受給開始年齢を変更した場合の試算を表しているのではありません。
 
昭和60年の法律改正で、厚生年金の支給開始が60歳から65歳に引き上げられた際、移行をスムーズにするため、特別支給の老齢厚生年金の制度が設けられました。これは、生まれた年により段階的に定額部分や報酬比例部分の支給開始年齢が異なります。
 
男性の場合は昭和36年4月1日以前、女性の場合は昭和41年4月1日以前に生まれた人は、この特別支給の厚生年金のそれぞれの部分の受給開始年齢のため、年金見込額の合計が変わってくるのです。
 

節目の年齢には封書のねんきん定期便が届く

35歳、45歳、59歳の節目の年齢には、ハガキではなく封書でA4版のねんきん定期便が届きます。年金額について、50歳未満はこれまでの加入状況に応じ、50歳以上は見込額で表示されるというところはハガキ版と同じです。
 
封書のねんきん定期便の大きな違いは、これまでの加入履歴や保険料の納付実績、年金の算定に係る標準報酬月額などが全て書いてあることです。
 
節目の年齢ではこれまでの年金加入の状況についてしっかり確認してください、ということですね。
 

あらためて確認しておきたい加入履歴や月別状況と保険料の納付状況

ねんきん定期便が送付されるようになったのは、消えた年金記録問題が発端となり、全加入者に「ねんきん特別便」が送付されたことがきっかけです。
 
消えた年金記録問題は、基礎年金番号が振られた際に、複数の年金手帳を持っていた人の基礎年金番号がうまく統合されなかったことが原因でおきました。実際に学生時代に納めていた国民年金が抜け落ちていたり、結婚などで姓が変わってうまく統合できなかった人が多かったようです。
 
全記録が届く節目の年には、しっかり確認しましょう。封書のねんきん定期便には、誤りが見つかった場合に調査を申し出るための「年金加入記録回答票」も同封されています。
 
思い当たることがないのに標準報酬月額が急に変わっている、勤め先で入っていたはずの年金が反映されていない、などといったことがないかもあわせてチェックしたいですね。
 
ねんきん定期便は多くの数字が並ぶため、「読み方がよく分からない」と、届いても中身をしっかり見ない人もいるかもしれません。しかし、老後資金の主要な部分を占める年金についての情報が載っているものです。読み解き方を知り、自分の年金について確かめられるようになりましょう。
 
執筆者:柴田千青(しばた ちはる)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
 
関連記事
■「年金は75歳まで繰下げるのがお得」これって本当?
■61歳で退職 VS 65歳以降で退職 年金と失業保険においてお得なのはどっち?
■同僚が「65歳以降働くと年金がカットされるので損だって言うのです」 本当?嘘?

柴田千青

執筆者:柴田千青(しばた ちはる)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

2級DCプランナー/精神保健福祉士/キッズ・マネー・ステーション認定講師/終活アドバイザー

小美玉市教育委員
出産を機にメーカーの技術職から転身。自身の資産管理や相続対策からお金の知識の重要性を知り、保険などの商品を売らないFPとして独立。次世代に伝えるための金銭教育活動とともに、セミナー講師・WEB記事を中心とした執筆・個別相談などを行う。



▲PAGETOP