最終更新日:2019.07.17 公開日:2019.04.09
年金

【2019年】公的年金の受け取り額が800円上がる理由

今年、2019年から国からの年金(=本稿では以下、公的年金と称します)の額がUPします。
 
その理由や、いつからなのか、本記事で疑問を解決していきます。
大泉稔

執筆者:

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

詳細はこちら
大泉稔

執筆者:

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

詳細はこちら

公的年金以外の年金の受け取り額は増える?

老後生活の収入源として、公的年金の他に、企業年金(=退職金の分割受け取りを含む)や個人年金保険などが考えられます。
 
企業年金のうち、確定拠出年金で運用を続けながらお受け取りの方を除けば、企業年金の「受け取り額が増える」という方は、いらっしゃらないのではないでしょうか?
 
一方、個人年金保険を「逓増タイプ」でお受け取りの方ですと、毎年、一定の利率で受け取り額が増えていきます。「定額タイプ」でお受け取りの方ですと、契約者配当金がプラスされれば、受け取り額は増えます。が、最近では契約者配当金がプラスされないことも珍しくないみたいですね。
 

公的年金のUPの中身…「物価スライド制」という仕組み

公的年金がUPするのは、前年の「物価の変動率」に合わせて公的年金の受け取り額が変動する「物価スライド制」という仕組みによるものです。
 
前年の「物価の変動率」は「前年の消費者物価指数」で判断することになります。ちなみに、前年の消費者物価指数(生鮮食品を含む総合指数)は1.0%でした。
 
本来ならば、年金受け取り額も1.0%UPするはずです。が、平成16年の改正により「マクロ経済スライド制」という仕組みが加わりました。
 

公的年金UPの中身…「マクロ経済スライド制」という仕組み

「マクロ経済スライド制」では、「物価の変動率」か「手取り賃金の変動率」の、いずれか低い方を用いることになります。
 
前年の消費者物価指数(生鮮食品を含む総合指数)は1.0%でした。それに対し、「手取り賃金の変動率」は0.6%でした。先述の通り、どちらか低い方を用いることになっていますので「手取り賃金の変動率」0.6%を用います。
 
さらに、「スライド調整率」を差し引きます。スライド調整率とは「公的年金の被保険者数の減少率(3年平均)」に「平均余命の伸びを勘案した一定率」を加えた率のことです。スライド調整率は▲0.2%です。
 
しかし、平成31年度の年金受け取り額の計算においては、▲0.2%をそのまま使うことができません。
 
平成30年度において「物価の変動率」はプラス、「手取り賃金の変動率」はマイナス、そして「スライド調整率」は▲0.3%でした。そのため、平成30年度は公的年金の受け取り額の改正は行われず、「平成29度と同じ額に据え置き」ということになりました。
 
それにともない、「スライド調整率▲0.3%」は「スライド調整の未調整分▲0.3%」として、翌年度、つまり平成31年度に「繰り越され」用いられることになったのです。
 
この「スライド調整の未調整分」を翌年度以降に「繰り越される」仕組みのことを「(スライド調整の未調整分の)キャリーオーバー制」と表現しているようです。ありがたくないキャリーオーバー制ですよね。
 
そのため、平成31年度の公的年金の受け取り額については、以下の計算となります。
 
0.6%+▲0.2%+▲0.3%=0.1%
 

平成31年度の公的年金の受け取り額を具体的な数字でみると

老齢基礎年金の満額は平成30年度が77万9300円でしたが、平成31年度は78万100円と、800円、増えることになります。
 
ちなみに、老齢基礎年金の満額とは20歳から60歳までの間、1ヶ月も漏れなく国民年金の保険料を納めていたか、厚生年金の保険料が天引きされていたか、いずれかを満たしている、という意味です。
 
また、厚生労働省のモデル年金額は、平成30年度の月額22万1277円から22万1504円と、227円、増えることになります。ちなみに、厚生労働省のモデル年金額とは、夫が平均標準報酬42.8万円で40年間就業し、妻がその期間、全て専業主婦であった世帯のことです。
 

UPした公的年金は、いつから?

公的年金の受け取り額がUPするのは「4月分」からになります。4月分は5月分と併せて、6月14日のお振り込みとなります。
 
公的年金の受け取りは偶数月の15日ですが。今年の6月15日は土曜日ですので、その前日が公的年金のお振込日になります。
 
厚生労働省「平成 31 年度の年金額改定についてお知らせします」
 
執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役
 

商品比較
商品比較


▲PAGETOP