年の差夫婦しかもらえない「配偶者加給年金」とは?
配信日: 2021.10.15
本記事では、「配偶者加給年金」とは何か、要件や申請方法などを詳しく解説します。ぜひ、これから年金を受給する人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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配偶者加給年金とは
「配偶者加給年金」とは、被保険者に生計を維持されている「配偶者や子ども」がいれば、老齢厚生年金に加算して支給される年金のことです。厚生年金の被保険者期間が20年以上あることが条件で65歳に到達したときに支給されます。
配偶者加給年金は、配偶者や子どもが被保険者に生計を維持されていることが認定されないと支給されません。そのため、日本年金機構が定める要件を満たす必要があります。
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配偶者加給年金の要件と対象者
配偶者加給年金には、日本年金機構が定める要件と対象者があります。厚生年金を受給していれば、どなたでも支給されるものではありませんので気を付けてください。この見出しでは、受給要件と対象者について詳しく解説します。
配偶者加給年金の受給要件
配偶者加給年金には、下記で挙げる受給要件があります。
●厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あること
●65歳に到達していること
●被保険者に生計を維持されている配偶者か子どもがいること
被保険者に生計を維持されている点がポイントとなり、認定基準も確認しておきましょう。
●原則として同居していること
●前年の収入が850万円未満、もしくは所得が655万5000円未満であること
別居していても、健康保険の扶養親族や仕送りしてもらっているなどの事実があれば「生計を維持されている」ことが認められます。不安な点があれば、日本年金機構に確認しておくと安心です。
配偶者加給年金の対象者
加給年金の対象者と年金額、そのほかの条件は下記を参考にしてください。
対象者 | 年金額(年額) | 条件 |
---|---|---|
配偶者 | 22万4700円 | 65歳未満であること |
1・2人目の子ども | 各22万4700円 | 18歳に到達する年の末日まで |
3人目以降の子ども | 各7万4900円 | 18歳に到達する年の末日まで |
大正15年4月1日以前に生まれた配偶者に年齢制限はありません。また、20歳未満の子どもに1級・2級の障害状態があれば対象になります。
配偶者加給年金の申請方法
配偶者加給年金は、条件を満たしても自動で受給されるものではありません。お近くの年金事務所や年金相談センターに行き、自分で申請書を提出する必要があります。
「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」は、日本年金機構のサイトからダウンロードできます。もし、自宅に印刷できる環境が整っていなければ、年金事務所に行って申請書をもらいましょう。
申請に必要な書類
配偶者加給年金の受給に必要な書類は、コピー不可のため原本を用意しましょう。また、必要書類の使用目的と注意点は、下記を参考にしてください。
●受給権者の戸籍謄本か戸籍抄本:続柄を確認するのに必要
●世帯全員の住民票の写し:生計同一関係にあるかを確認するため、続柄と筆頭者が記載されているものが必要
●配偶者や子どもの所得証明書か非課税証明書:生計維持されていることを確認するのに必要
戸籍謄本と住民票の写しは、加算開始日よりあとに発行されたもので、申請日より6ヶ月以内のものを用意しましょう。なお、子どもの障害を証明するための診断書は、事前に年金事務所に問い合わせて確認することをおすすめします。
配偶者加給年金の申請は早めに
配偶者加給年金は、年金制度における家族手当だと考えるとわかりやすいかもしれません。厚生年金保険の被保険者に、生計を維持している配偶者や子どもがいれば加算される年金ですが、あまりその制度を知らない方も多いため注意が必要です。
もし、条件や申請のことで不明点があれば、お近くの年金事務所に行って相談するのもおすすめです。制度を正しく理解して、老後の保障に役立てましょう。
出典
日本年金機構 加給年金額と振替加算
日本年金機構 加給年金額を受けられるようになったとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員