更新日: 2022.11.11 年金

「学生納付特例」を利用することによるメリットとデメリットとは?

「学生納付特例」を利用することによるメリットとデメリットとは?
日本国内に居住する20歳以上60歳未満の人は全員国民年金に加入し、保険料を支払う必要があります。しかし、多くの学生にとって保険料納付は大きな負担ですので、在学中の保険料納付が猶予される「学生納付特例」という制度があります。
 
本記事では学生納付特例の中身を説明した上で、利用することによるメリットとデメリットについて解説しています。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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学生納付特例とは?

「学生納付特例」とは本来、国民年金を支払うべき年齢となった20歳以上の学生でも、保険料納付を猶予してもらえる制度です。
 
国民年金の保険料は令和4年度において、月額1万6590円となっています。学生でこの金額を支払うのは厳しい場合が多く、また親もただでさえ学費や一人暮らしの生活費などでお金がかかる中、子どもの保険料まで負担するのは厳しいといえます。
 
実際、多くの学生が利用しており、厚生労働省によると学生の中で学生納付特例を利用している割合は63.9%にも及びます。
 

学生納付特例のメリット

多くの学生が利用する学生納付特例のメリットについてみていきましょう。
 

保険料納付を猶予できる

学生納付特例を利用すれば、学生時代の保険料納付が猶予されます。また、猶予された保険料は、10年以内であれば保険料をさかのぼって納める(追納)ことが可能です。さらに、社会人となってから猶予分を追納することにより、社会保険料控除が受けられ、「節税対策」とすることもできます。
 

老齢基礎年金の受給資格期間に含まれる

老齢基礎年金を受給するためには、10年以上保険料を納付する必要があります。そして、学生納付特例を利用して保険料納付が猶予されている期間も、受給資格期間に含まれます。
 

障害状態となった際に障害基礎年金を受給できる

年金制度に加入することで、特定の障害を負った場合に障害基礎年金を受給することが可能です。障害基礎年金を受給するには、一定期間保険料を納付する必要がありますが、学生納付特例制度の期間もこの対象期間に含まれます。
 
学生納付特例制度を利用することで、万一の際の保険的役割も期待することができるでしょう。反対に、学生納付特例制度を受けていないと、社会人となってすぐに事故などで障害を負った場合に障害厚生年金がもらえない可能性が高くなってしまいます。
 

学生納付特例のデメリット

学生納付特例を利用する場合には、デメリットについても知っておく必要があります。
 

将来支払う必要がある

学生納付特例は保険料納付が「免除」されているわけではなく、「猶予」されている状態です。つまり、社会人となって安定した収入を得られた時には、猶予されていた保険料を支払う必要があります。
 

年金額(老齢基礎年金)に反映されない

学生納付特例を利用した期間は、年金の受給資格期間には含まれるものの、年金額(老齢基礎年金)には反映されません。保険料をきちんと追納しない場合は、将来受給する年金額が少なくなってしまいますので注意が必要です。
 

加算額がかかる場合がある

保険料の納付猶予を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。
 
追納は速やかに行いましょう。
 

保険料納付が厳しい学生は、学生納付特例を利用しよう!

学生納付特例を利用することで、保険料納付が猶予されるだけでなく、「年金受給資格期間」に算入されたり、障害を負った場合にお金がもらえたりといったメリットがあります。デメリットも念頭に置く必要はありますが、速やかに追納すれば、大きな問題となることはありません。
 
20歳を越えると国民年金を支払うことは国民の義務ですので、学生で保険料納付が厳しい場合は学生納付特例制度を利用するようにしましょう。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度

日本年金機構 国民年金保険料の追納制度

日本年金機構 国民年金保険料

厚生労働省 令和2年国民年金被保険者実態調査

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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