年金の「2年前納」制度を利用すれば、2年間で「1万5000円程度の割引」が受けられる!?
配信日: 2023.02.03
年金には前納の制度があり、前納することで2年間で1万5000円ぐらい得をすることも可能です。
本記事では、この制度について詳しく解説するほか、具体的な手続きの方法なども紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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前納はどのような制度?
国民年金の前納は、一定期間に納める保険料をまとめて支払うことで、総額が本来よりも安くなる制度です。前倒しで支払う方式なので、翌年の保険料が決まってから前納の金額が公表されます。また、前納といっても期間によって割引額が異なり、本人の希望で選択が可能です。
前納期間は6ヶ月と1年、2年という3パターンで、後者になるほど大きく引いてもらえます。割引額の目安は6ヶ月なら1000円程度で、1年なら4000円程度です。そして、2年の場合は一気に跳ね上がり、1万5000円程度にも及びます。
したがって、現状の資金に余裕があるなら、一時的に支出が増えるとしても、2年前納を選んだほうが得策です。
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支払い方法による割引額の違い
前納の年度や期間が同じでも、支払い方法によって割引額は異なります。
例えば、令和4年度の場合、口座振替で2年前納をするなら割引額は1万5790円でした。一方、現金で支払うときは1万4540円で、クレジットカードで納めるときも同額です。これらの割引額は、令和4年以外でも基本的には変わりません。
よって、制度の恩恵を最も大きくしたいなら、口座振替で納めるとよいでしょう。支払い方法は3種類の手段から自分で選択できますが、後述するように必要書類などが異なるので注意が必要です。保険料の一部が免除されていると口座振替を選べないなど、制度上のルールを事前に確認することもポイントになります。
3種類の手段を具体的にチェック
ここでは、2年前納を行う3種類の手段について説明します。
・口座振替
口座振替の申出書を年金事務所で受け取り、必要事項を記入して金融機関か年金事務所に提出します。年金事務所への提出は郵送でも構いませんが、いずれも2月末が毎年の期限です。
また、日本年金機構のホームページでダウンロードできる申出書も使えます。基礎年金番号を記入するので、それが分かる年金手帳などを用意しておきましょう。金融機関届出印を使って押印する必要もあります。
・現金
2年前納を現金で行いたい場合、年金事務所に連絡すると現金用の申出書を送付してもらえます。こちらも日本年金機構のホームページでダウンロードが可能です。記入後の提出先は年金事務所で、受付の開始は2月1日となっています。
受付が完了したら納付書が4月1日以降に発送されるので、受け取ったら納付書に記載されている期限までに支払いましょう。なお、4月中も申し出を行えますが、納付の期限は4月末なので急がなければなりません。
・クレジットカード
クレジットカード用の申出書も日本年金機構のホームページで入手できます。申出書を印刷して、クレジットカードの番号や有効期限などの必要事項を記入しましょう。申し込みの期限は2月末で、それまでに年金事務所に持参もしくは郵送で提出します。
早めに検討して期限までに手続きをしよう!
2年前納によって、保険料の支払額を大きく減らせます。口座振替や現金、クレジットカードによる納付が可能なので、割引額や手間をよく考慮して選択することが大切です。
また、期限までに手続きが間に合わなければ、恩恵を受けるタイミングも先延ばしになってしまいます。この機会に制度の詳細を把握し、早めに申し込みを検討しておくとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部