更新日: 2023.03.26 その他年金
年金受給額に不安があるなら押さえておこう! 将来の年金額が“下がる”3つの行動とは?
今回はそのような現状で、将来の年金額が下がってしまう代表的な行動を紹介します。年金額が下がってしまう行動を回避するための方法もお伝えするので、将来の年金額に不安のある人はぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
将来の年金に不安を感じている人は9割以上
株式会社Q.E.D.パートナーズが2022年12月に実施した「年金に関する意識調査」(調査対象:20~50代の200人)によると、「将来の年金に不安を感じている」人は約93%と大多数を占める結果となりました。
また、さらに約98%の人が「老後は年金だけで生活できると思わない」と回答しています。将来の年金額は保険料の納付状況や職業・年収などによって差はあるものの、多くの人が不安を抱えていることに変わりはないようです。
ただでさえ、年金だけでは老後生活が不安な現状で、将来の年金額が下がってしまう行動はできるだけ避けたいもの。どのような行動が年金額の減少につながるかみてみましょう。
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年金額が下がる行動1:保険料の未納を放置している
国民年金保険料の「未納」は、将来の年金額が減ってしまう最も大きな要因です。国民年金の加入期間は20歳から60歳の40年間ですが、納めていない期間があると年金がもらえなかったり、年金額が減ってしまったりするので注意が必要です。
65歳以降に年金(老齢基礎年金)をもらうためには、10年以上(※)保険料を納めている必要があります。60歳までに保険料の納付期間が10年に満たないと、保険料が少なくなるどころか受け取ることもできないので、未納の放置はおすすめできません。
また納付期間が10年以上あっても、未納期間に応じて年金額が減額されます。保険料の未納が起こりやすいのは個人事業主やフリーランスなど、保険料を自ら納める必要がある第1号被保険者です。
短期間でも第1号被保険者の期間がある人は、ねんきん定期便やねんきんネットで保険料の未納がないかチェックしておきましょう。保険料の未納があっても、納付期限から2年以内であれば後から納められます。
(※)保険料の免除・猶予期間等を含む
年金額が下がる行動2:国民年金保険料のみに加入している
会社員や公務員には、国民年金に上乗せして受け取れる厚生年金保険という制度がありますが、個人事業主やフリーランスの人は厚生年金保険に加入できないため、どうしても年金額は少なくなってしまいます。
しかし、個人事業主やフリーランスの人が国民年金に上乗せできる年金制度もあるのです。代表的なものには「国民年金基金 」があります。これは国民年金の第1号被保険者のみが加入できる年金制度です。
国民年金基金には大きく分けて、生きている限りもらえる終身年金と、もらえる期間が決まっている確定年金の2種類がありますが、1口目は必ず終身年金を選ばなければなりません。そのため、長生きリスクに備えられる年金制度ともいえます。
このほかにもiDeCoや付加年金など、個人事業主やフリーランスが加入できる年金制度はいくつかあります。いずれにせよ、会社員の厚生年金のように自動的に保険料が支払われる仕組みはないので、自ら年金額を増やす行動が必要になってきます。
年金額が下がる行動3:繰上げ受給を利用する
老齢年金は原則として65歳から受け取れますが、60歳から65歳までの間に前倒して受け取る「繰上げ受給」を選択することもできます。
60歳以降に収入が減ってしまう人にとってはありがたい仕組みかもしれませんが、繰上げ受給の請求をした年齢に応じて、年金額が0.4~24.0%減額(※)されるので注意しましょう。
さらにその減額率は生涯続きます。年金の繰上げ受給を利用しないためには、早いうちから対策が必要です。
退職から年金受給開始までに期間が空いてしまう場合は、それまでに必要な生活費を蓄えておく必要があります。60歳以降も働くことで繰上げ受給を回避できる場合もあるので、繰上げ受給以外の選択肢も合わせて検討することをおすすめします。
(※)昭和37年4月1日以前生まれの人の減額率は0.5%~30.0%
まとめ
将来の年金に対する不安は誰もが抱えているものですが、年金額が下がってしまう代表的な行動を知っておくことで、不安の一部を解消できる可能があります。
今回紹介した行動を取っている人は、ぜひ早いうちに対策をして、少しでも年金額を増やせる行動に切り替えましょう。
出典
株式会社Q.E.D.パートナーズ 年金に関する意識調査
日本年金機構 年金の受給
日本年金機構 厚生年金保険
日本年金機構 年金の繰上げ受給
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部