更新日: 2023.05.27 その他年金

自営業やフリーランスが年金を増やす方法の一つ ~国民年金基金について~

自営業やフリーランスが年金を増やす方法の一つ ~国民年金基金について~
自営業やフリーランスの方は会社員とは異なり、厚生年金や退職金がないため将来受け取れる年金額の差が大きいです。では、自営業やフリーランスの方は、どのようにしてお金を貯めればよいのでしょうか。
 
貯蓄方法に決まりはないため数多くの手段がありますが、年金を増やす方法の一つに「国民年金基金」があります。そこで本記事では国民年金基金とはどのような制度なのか、国民年金基金のポイントなどを紹介します。ぜひ、老後の貯蓄方法の一つとして参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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国民年金基金とは

まずこの見出しでは、国民年金基金とはどのような制度なのか、大きく分けて2つのポイントに絞って紹介します。
 

●公的な年金制度である
●7種類のプランがある

 
以下で、それぞれについて詳しくみていきましょう。
 

自営業やフリーランスの方向けの「公的な年金制度」

国民年金基金は、厚生年金がある会社員との年金額の差を解消するために創られた「公的な年金制度」です。したがって、国民年金法の規定に基づいており、国民年金とセットで老後の所得保障の役割を担います。
 
国民年金基金に加入できるのは、以下に該当し国民年金に任意加入されている方です。
 

●20歳以上60歳未満の自営業者やフリーランスとその家族
●学生などの国民年金の第1号被保険者
●60歳以上65歳未満の方や海外に居住されている方

 

7種類から自分に合ったプランが選べる

国民年金基金は大きく分けて老齢年金と遺族一時金の2種類があります。加入は口数制であり、老齢年金の給付の型は次に挙げる7種類があります。
 

●A型:65歳支給開始、終身年金(15年間保証)
●B型:65歳支給開始、終身年金(保証期間なし)
●Ⅰ型:65歳支給開始、15年確定年金(15年間保証)
●Ⅱ型:65歳支給開始、10年確定年金(10年間保証)
●Ⅲ型:60歳支給開始、15年確定年金(15年間保証)
●Ⅳ型:60歳支給開始、10年確定年金(10年間保証)
●Ⅴ型:60歳支給開始、5年確定年金(5年間保証)

 
1口目は終身年金A型かB型のいずれかからしか選べませんが、2口目以降は7種類から自分にあったプランが選べます。口数を多くすれば将来受け取れる年金額は増えますが、自身のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で決めましょう。
 

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国民年金基金の4つのポイント

国民年金基金を利用するうえで、チェックしておきたい4つのポイントは次のとおりです。
 

●終身年金が基本
●税制優遇がある
●自由なプラン設計が可能
●掛け捨てではない

 
国民年金基金を検討している方はぜひ知っておきたい情報となるため、一つずつしっかりとみていきましょう。
 

終身年金が基本

国民年金基金は多くのプランがありますが、生涯受け取れる「終身年金」が基本となっています。また、将来の給付額が確定している「確定給付型」のため、安心してお金を積み立てできるでしょう。
 

税制優遇がある

国民年金基金は公的な年金制度であり、掛金の全額が所得控除の対象となります。確定申告の際に社会保険料控除証明書を添付すれば、掛金額分の所得が控除されます。一般の個人年金は最大で年額4万円までしか所得控除されないため、国民年金基金に加入したほうがお得です。
 

自由なプラン設計が可能

前述のとおり、国民年金基金には全部で7種類の給付の型があり、自身のライフスタイルに合わせて自由にプラン設計が可能です。ただし、1口目に関しては終身年金のA型かB型の2種類から選ばなくてはいけない点に注意が必要です。
 
また、途中での減額や、A型からB型への変更などもできません。自由なプラン設計は2口目から可能ということを理解しておきましょう。
 

掛け捨てではない

国民年金基金は、将来の年金が確実に増えるため、基本的に掛け捨てではありません。ただし、国民年金基金の加入は任意ですが、加入後に自身の都合で解約(脱退)はできません。
 
加入資格が喪失する場合は、会社員となり「国民年金の第1号被保険者」ではなくなったときなどです。なお、加入者本人が早期に亡くなった場合は、遺族に一時金が支給されます(一部、給付のタイプを除く)。
 

将来の年金額を増やしたい自営業やフリーランスの方は国民年金基金がおすすめ

国民年金基金は、自由なプラン設計が可能なため、自身のライフスタイルに合わせて無理のない範囲で口数を選べる点が魅力です。ただし、1口目は終身年金A型かB型の2種類からしか選べない点に注意が必要です。
 
国民年金基金は公的な年金制度のため、税制優遇が受けられます。自営業やフリーランスの方は、将来の年金額を確実に増やす方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

国民年金基金

厚生労働省 国民年金基金制度

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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