厚生年金は高いし、加入したくない!どうしたら厚生年金に加入しないで済む?
配信日: 2023.06.06
厚生年金の保険料の納付に悩む方に向け、どうしたら厚生年金に加入せず働くことができるのか考えてみます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
厚生年金にはどんな人が加入する?
働き方が変わるなどの変化を受け入れることができれば、厚生年金に加入しないまま働くことは可能です。基本的に厚生年金は下記の条件のいずれかに該当する方が加入することになります。
・一般的な会社員として働く方
・従業員が常時5人以上いる個人事業主(農林漁業、サービス業など一部を除く)の下で働く方
・同じ事業所の通常の労働者の4分の3以上の労働時間など一定の要件を満たすパート・アルバイトの方
・週の所定労働時間が20時間以上で厚生年金加入者が100人を超えるなど一定要件を満たす事業所で働くパート・アルバイトの方
すなわち、上記のような厚生年金の加入要件を回避することができれば、基本的に厚生年金に加入せずに働き続けられます。
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個人事業主やフリーランスになるのが手っ取り早い
厚生年金に加入する要件について共通しているのは「雇われていること」です。そこで真っ先に思いつくのが、個人事業主やフリーランスという、雇用されない形で働くことです。そうすることで、厚生年金に加入しないまま働くことができます。
ただし、個人事業主やフリーランスとして働くうち、節税や事業拡大を狙うなどして法人化してしまうと、自身で設立した法人を通じて厚生年金に加入しなければならなくなるため、ご注意ください。
厚生年金の適用されない事業所で働く方法もある
従業員数5人未満の個人事業主の事業所においては厚生年金が強制適用とはなりません。そのため、基本的に5人未満の個人事業主の下で働けば厚生年金に加入せず働き続けることができます。
ただし、従業員の半数以上が厚生年金保険の適用事業所となることに同意し、事業主が申請して厚生労働大臣の認可を受けている事業所の場合は5人未満であっても厚生年金に加入することになります。
なお、従業員数が5人以上であっても、農業や飲食店、宿泊業などの適用対象外の業種で働くことでも厚生年金に加入しなくて済むことがあるので、そういった業種の事業所を探すことも有効です。
収入は減ってしまうが勤務時間の調整も有効
勤務先で長時間働くと、厚生年金に適用されてしまう状況であれば、厚生年金に加入しなくても済むよう、事業所の規模に応じて勤務時間を通常の労働者の4分の3未満としたり、20時間未満としたりするなどして抑えることで、厚生年金に加入しないまま働き続けることができます。
それでは収入が不足するのであれば、その分をフリーランスや個人事業主としての働き方で補うのも手です。雇用されて働く時間と、個人事業主として働く時間は、厚生年金の加入を考えるに当たって合算されないため、二足のわらじを履くことが可能であれば、この方法も有効です。
厚生年金に加入しない方法はいくつもある
厚生年金は必ずしも加入しなければならないわけではなく、働き方を工夫することで加入を回避することもできます。
しかし、厚生年金への加入を絶対に避けようと躍起になると働き方の幅が狭まってしまったり、収入が不安定になったりと後悔することにもなりかねません。
また、厚生年金への加入を避けることで、保険料分の支出が減るものの、万が一の際や老後の保障が薄くなるというのも事実です。厚生年金に加入しないという選択肢をとるのであれば、将来のことまでよく考えて決める必要があるでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士