更新日: 2019.01.11 iDeCo(確定拠出年金)
意外とめんどくさい!?企業型に加入していた人が、個人事業主になった場合のiDeCoの手続き
個人事業主になれば、会社員時代よりいっそう節税を意識しますし、厚生年金という手厚い保障はなくなりますから、将来の年金は自分自身で準備する必要があります。ですから、個人事業主にとって確定拠出年金は生活を支える制度ともいえるでしょう。
しかし、企業型からiDeCoへの移換手続きは、少し複雑でおっくうになる人は少なくありません。
そこで、企業型に加入していた人が、個人事業主になった場合の確定拠出年金の取り扱いについてお伝えしたいと思います。
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執筆者:前田菜緒(まえだ なお)
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士
保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)
企業型加入者はiDeCoに移換手続きを
企業型確定拠出年金の資産をiDeCoに移すには、まずはiDeCoの口座開設が必要です。口座を開設するのは、運営管理機関というiDeCoの窓口となる金融機関から選びます。
運営管理機関は2018年5月時点で、約200社あります。その中から1社を選ばないといけないわけですが、選ぶポイントの1つが手数料の安い運営管理機関を選ぶことでしょう。
iDeCoをするにあたっては、毎月最低167円の手数料が発生します。運営管理機関の手数料比較サイト等ありますから、まずは情報を入手してみましょう。運営管理機関選びが終われば、資料を取り寄せ手続きを進めるだけです。
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移換手続きを忘れた人は
会社を退職して6カ月以内に資産をiDeCoに移さなければ、今まで積み上げてきた資産は、国民年金基金連合会に自動的に移換されます。2018年3月末時点、自動移換された確定拠出年金の資産額は2000億円です。73万人分の資産が手続きされていないのが現実です。
もし、自身の資産が自動移換されているかもしれないなら、自動移換者専用コールセンターに電話してみてください。下記のiDeCo公式サイトに電話番号が記載されています。
https://www.ideco-koushiki.jp/retirement/#case4
企業型確定拠出年金加入者の認識や勘違いとは
会社が掛け金を拠出するような企業型の場合、自分自身が直接拠出しているわけではありませんから、自分の資産であるという認識が薄いように思います。
それは、私自身が企業型に加入されている人から、「会社が勝手に導入した」「制度がよくわからない」「ログインしたことがない」という話を本当によく聞くからです。
また、退職された人からは、「会社で確定拠出年金をやっていたが、資産が少額だったため、戻ってこなかった」と勘違いされている人も少なくありません。
しかし、確定拠出年金に積み上げられた資産は、少額であろうとなかろうと自身の資産です。手続きをすれば、必ずご自身の口座に戻ってきます。
このような勘違いや認識は、確定提出年金の教育が徹底されていないことが要因の1つといえるでしょう。確定拠出年金の管理は、加入者自身の自己責任であるのはいうまでもありませんが、導入した会社側も導入説明や継続研修をしっかり行い、従業員のための制度であることを十分に伝えてほしいと思います。
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手続きをせず放置しておくと
国民年金基金連合会に自動的に移換される際には手数料がかかります。そして、自動移換後も毎月手数料がかかります。これらの手数料は自分の資産から差し引かれます。
また、iDeCoは加入期間が10年以上ないと資産を受け取ることができませんが、自動移換の期間は加入期間とみなされないため、受給開始年齢が遅くなる可能性があります。
このように手続きを放置すればデメリットしかありません。3月末に退職された人であれば、自動移換されるデッドラインは9月です。企業型で積み上げてきた資産は、大切な自身の老後資産です。自動移換される前に、忘れずに手続きをして自分自身の老後のために備えてください。
Text:前田 菜緒(まえだ なお)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者