生活が苦しく「年金生活者支援給付金」を受け取りたいです。月収9万円で受けられるでしょうか?
配信日: 2023.07.17 更新日: 2023.07.18
しかし、その対象となる条件や具体的な給付額は人によって異なるため、自身が該当するかどうかは制度を詳しく理解することが重要です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金生活者支援給付金の概要
年金生活者支援給付金制度は、年金受給者の所得を補助するためのしくみです。「老齢年金」「障害年金」そして「遺族年金」という3種類ある年金のそれぞれに対応した「生活者支援給付金」が用意されています。
例えば、老齢年金の受給者には「老齢年金生活者支援給付金」という名称で給付されます。なお、それぞれの給付金は、3つの年金種別よって、要件や受給可能金額が異なります。老齢年金の給付額は納付済月数によって決まりますが、「老齢年金生活者支援給付金」についても、過去の納付状況が給付額に影響します。
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給付要件と金額について
ここでは具体的な給付要件と給付金額について見てみましょう。
・給付要件
給付金を受け取るための要件は、年金の種類により変わります。老齢基礎年金を受け取っている人の場合は、世帯全員の市町村民税が非課税であることと、本人の前年の年金収入と所得の合計が基準額以下であることが要件です。この基準額は毎年変わりますが、例えば令和5年4月時点では、基準額は88万1200円です。
一方、障害年金と遺族年金を受け取る人の場合、本人の前年度所得が472万1000円以下であれば、要件を満たすことができます。
・給付金額
この制度における給付金額は年金種類や納付期間により異なります。老齢年金では、納付月数と免除月数に基づき計算され、全月納付者は月額5140円を受け取れます。免除や未納月数があると減額されます。補足的老齢年金では、保険料納付月数のみが計算対象で、免除月数は考慮されません。
障害年金と遺族年金では納付期間は無関係で、障害年金は障害等級により、1級で月額6425円、2級で5140円となります。遺族年金は月額5140円ですが、2人以上の子が受給する場合、子の人数で割った金額となります。なお、給付金額は改定される可能性があるため、受給する場合は毎年の給付額を確認することが重要です。
月収9万円で「年金生活者支援給付金」を受けられる?
月収9万円の人が年金生活者支援給付金を受けられるかどうかは、具体的な年金収入の総額と生活状況によります。老齢年金受給者であれば、収入に年金額を足した金額が、上記で紹介した基準額以下であれば、年金生活者支援給付金の受給は可能です。月収9万円を単純に加算すると年収108万円と基準額を超えているため、受給は難しいでしょう。
請求の際にわからないときは給付金専用ダイヤルが便利
「年金生活者支援給付金制度」は、生活困難な年金生活者を支援するための公的制度です。しかし、対象者の要件が決まっていたり、給付額が個々に異なったりするため注意が必要です。細かい条件など、請求にあたって不明な点は、厚生労働省のウェブサイトなどで確認するとよいでしょう。また、給付金専用ダイヤルなども設置されていますので、電話して聞いてみる方法もあります。
出典
厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー