更新日: 2024.03.30 iDeCo(確定拠出年金)
定年退職が近づき、老後資金が心配になってきました…… 。今からiDeCoをやっても間に合うのでしょうか?
本記事では50代以上でもiDeCoに加入するメリットがあるのか、年齢別にどれくらい貯めることができるのかを解説します。定年退職が近く、老後資金に不安を覚えている人は参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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iDeCoとは
iDeCoは、公的年金だけでは不足する老後の生活資金を補填するために設けられた個人型確定拠出年金です。毎月の掛け金を運用し、60歳以降に年金として受け取れます。
税制上のメリットもあり、原則として誰でも利用できますが、年齢層による制限があります。特に定年退職が近い人は年齢制限に留意しましょう。
iDeCoの概要
会社員や公務員が利用する場合のiDeCoの概要は以下のとおりです。
◆加入可能年齢……20歳以上65歳未満
◆掛け金の下限……5000円
◆掛け金の上限(拠出限度額)……企業年金がない会社員2万3000円(※)、公務員1万2000円
◆掛け金の運用……運営管理機関が提供する運用商品を自由に組み合わせて運用、運営管理機関は商品の説明のみで運用商品は自分で決める
◆受給年齢・受取方法……60歳から75歳までの間、一括または5年~20年の分割
◆所得税・住民税……掛け金は全額控除、運用益は非課税、受取金は公的年金等控除または退職所得控除
※ 企業型年金(DC、DB)と併用の場合は、組み合わせによって1万2000~2万円
iDeCoは何歳まで加入可能か
iDeCoは制度改正により、2022年5月1日から加入年齢が60歳未満から65歳未満に拡充されました。また、同年4月1日からは受取開始年齢の上限も70歳から75歳に延長されています。
そのため、定年退職年齢に近い人も加入しやすくなっています。iDeCoは長期に運用するほどメリットが大きいと言われているので、50代から加入しても一定のメリットが得られる環境になったと言えます。
50代から加入する場合のメリット・デメリット
iDeCoに50代から加入するメリットとデメリットは以下のとおりです。
・毎年確実に掛け金全額控除と運用益非課税のメリットがある
・受取開始年齢と加入年齢が延長されているため、税制優遇の期間も長くなった
・若い世代と比較すると運用期間が短いため大きな運用益は得られない
・短期間の運用なのでリスク管理に注意が必要
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50代・60代から加入した場合いくら貯まるか
iDeCoでは加入年齢や受取年齢の制限があるため、高齢で加入するほどメリットが少なくなってきます。老後の生活資金を確保するという意味では、なるべく早く開始することが必要です。
具体的に開始時期によってiDeCoの受取金額にはどれくらいの違いがあるのでしょうか。開始年齢別に受取金額を比較しましたので参考にしてください。
加入年齢別に65歳での受取額を比較
次の条件で50歳、55歳、60歳から加入したときの節税メリット・受取額は図表1のとおりです。
◯年収300万円、掛け金2万3000円、運用利回り3.0%、74歳で受取開始、配偶者あり
【図表1】
メリット/加入年齢 | 50歳 | 55歳 | 60歳 |
---|---|---|---|
所得税・住民税のメリット(拠出時) | 年 4万1600円 15年 62万3800円 |
年 4万1600円 10年 41万6000円 |
年 4万1600円 5年 20万8000円 |
税制メリット/運用期間 | 53万2340円/24年 | 28万7306円/19年 | 11万3192円/11年 |
受取金額(一時金) | 673万295円 | 417万1004円 | 193万8060円 |
受取金額月額 10年で受け取る場合 |
67万8939円 | 41万8480円 | 19万3806円 |
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iDeCoは50代からの加入でもメリットはあるが、なるべく早く加入しよう
iDeCoは60歳から始めたとしてもそれなりにメリットはありますが、運用益に関してはやはり開始時期が早いほどメリットは大きくなります。50歳で加入した場合と60歳加入では、運用益で約5倍、受取金額でも3倍以上の開きがあります。
老後の資金をなるべく多く確保しようと考えるのであれば、50代でも早い時期から開始しましょう。
出典
厚生労働省 主な年齢の平均余命
国民年金基金連合会 iDeCoの特徴|iDeCoってなに?|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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