更新日: 2024.04.04 その他年金

65歳以降、年金だけでは生活が厳しいとき頼れる「老齢年金生活者支援給付金」とは?

65歳以降、年金だけでは生活が厳しいとき頼れる「老齢年金生活者支援給付金」とは?
近年、年金金額の減少が話題になっています。年金は老後の生活を支える収入のため「自分はどれくらいもらえるのだろう」と不安を抱える方もいるでしょう。実際に年齢を重ねると働くことが難しくなったり、体調不良に悩まされる機会が増えたりします。そのため、年金金額の把握はもちろん事前に老後資金の確保が求められるでしょう。
 
今回は老後において、支出や実際にもらえる年金の相場を紹介します。また、年金だけで生活が難しい場合に使える制度も紹介するので、老後の見通しに役立てましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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一般的な消費支出はどれくらい?

以下では、総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]」を基に、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における一般的な消費支出を紹介します。
 
表1

食料 7万2930円
住居 1万6827円
光熱・水道 2万2422円
家具・家事用品 1万477円
被服及び履物 5159円
保健医療 1万6879円
交通・通信 3万729円
教育 5円
教養娯楽 2万4690円
その他の消費支出 5万839円
合計 25万957円

※総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
 
表1より、月々25万円程度の支出があることが分かりました。老後は子どもが自立し、教育費がかからなくなる反面、医療費の負担が増える傾向が見られます。
 

実際にもらえる年金はどれくらい?

次に、実際にもらえる年金金額の相場を確認しましょう。厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると厚生年金保険(第1号)で14万4982円でした。
 
配偶者が会社員として働いていなかった場合、年金として受け取れる金額が14万円程度のため、月々の平均支出額よりもおよそ10万円不足しています。退職前に貯蓄を行っていれば、老後も豊かな生活を送れます。しかし、そうでない場合は生活そのものを見直したり、必要な制度を探したりする必要があるでしょう。
 

年金だけで生活が難しい場合に使える制度

老後年金だけで生活が難しい場合、下記の制度活用を検討しましょう。ここでは、活用したい老齢年金生活者支援給付金と高年齢雇用継続基本給付金について解説します。
 

老齢年金生活者支援給付金

厚生労働省によると、年金生活者支援給付金について「消費税率の引き上げ分を活用し、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の方に、生活の支援を図ることを目的として、年金に上乗せして支給する制度」としています。この制度には老齢基礎年金のほかに、障害基礎年金や遺族基礎年金もあります。老齢基礎年金受給の要件は下記の3つです。

・65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
 
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である
 
・前年の公的年金などの収入金額とその他の所得の合計額が87万8900円以下である

具体的な給付額としては、月額5310円を基準に、保険料納付済期間によって算出されます。なお、保険料納付済期間は年金証書や支給金額変更通知書などで確認可能です。
 

年金だけで生活が難しい場合の対処法

ここでは、年金や制度を活用しても生活が難しい場合に実践したい対処法を3つ紹介します。
 

支出金額を見直す

年金のみで生活が難しい場合は、支出を見直しましょう。子どもが独立したら保険料の見直しや、スマートフォンのキャリア切り替えなどを行います。支出金額の見直しとしては下記が挙げられます。

・住宅ローンの借り換え
 
・保険特約の見直し
 
・ネット保険に切り替える
 
・自治体が主催する習い事に変更する
 
・車を手放す

現在、住宅ローンを支払っている場合は借り換えを検討しましょう。また、保険料が高い場合は、死亡保障や医療保険の特約を見直しがおすすめです。また、火災保険や自動車保険はネット申し込みのものに切り替えると、負担を抑えられるでしょう。
 
さらに、自治体がカルチャーセンターで行っている習い事に切り替えると、費用を抑えられるでしょう。支出の中で自動車の保有は維持費がかかるため、運転に自信がなくなってきた、遠出をする機会がなくなってきた、という場合は手放す選択肢もあります。
 

無理なくできる仕事に挑戦する

老後、体力に自信のある方はパートやアルバイトで働き収入を増やす方法があります。ただし、体力が現役時代と比較し落ちているため、無理なくできる仕事を探しましょう。最近では、在宅でできる仕事も増えています。
 
自宅でできる仕事であれば体を動かすことも少ないため、長く無理なく働けるでしょう。また、老後も継続して働くと、社会とのつながりを維持し、生活に張り合いがでます。外部とのコミュニケーションをとる際にも有効です。
 

老後は支出のスリム化と支援活用を行おう

老後は限られた収入の中でやりくりするため、どれぐらいの金額をもらえるかを把握した上で固定費や無駄を省く取り組みが欠かせません。また、長生きできたとしても健康的な生活を送れない場合、医療費の負担が重くのしかかり、やがて家計を圧迫するでしょう。
 
活用できる制度を上手に使いながら、老後を穏やかに過ごすプランを早めに計画しましょう。
 

出典

厚生労働省
 年金生活者支援給付金制度について
 年金局 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(8ページ)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要(19ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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