iDeCoの「掛金上限額」が引き上げに!「40歳・年収600万円」の場合、節税効果はどれくらい? 改正内容を踏まえシミュレーション
配信日: 2025.02.20

本記事ではiDeCoの制度改正の内容や年収600万円の40歳男性がiDeCoを活用した場合の節税効果、その他注意点について解説します。
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執筆者:小林裕(こばやし ゆう)
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート
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iDeCoのメリット
iDeCoのメリットは、掛金を全額「所得控除」できることです。課税される所得が減ることによって、「所得税」や「住民税」を軽減する節税効果があります。所得税は累進課税であるため、年収が高い人ほど、iDeCoによる節税効果は大きいです。そして、この「所得控除」による節税効果は、NISAにはないメリットといえます。
iDeCo公式サイトにて「かんたん税制優遇シミュレーション」を利用すると、個人ごとの節税効果シミュレーションも可能です。まずはどれくらいメリットがあるかを確認してみてください。
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2024年12月の制度改正
前項のiDeCoのメリットを押さえた上で、2024年12月の制度改正の内容を見ていきましょう。主なポイントは「掛金拠出限度額の引き上げ」と「事業主証明書の廃止」です。
「掛金拠出限度額の引き上げ」については、公務員を含む確定給付型などほかの制度を併用する場合に、iDeCoの拠出限度額が月額「1万2000円」から「2万円」に引き上げられました。
「事業主証明書の廃止」については、iDeCo加入時や転職時に必要だった事業主証明書の廃止に関する変更です。本変更により、「会社側がiDeCo加入の手続きしてくれない……」と加入を諦めていた人がiDeCoに入りやすくなりました。
制度改正を踏まえた節税効果のシミュレーション
制度改正により、より利便性が向上したiDeCoですが、実際どれほどの節税効果があるのかを計算します。
iDeCo公式サイトの「かんたん税制優遇シミュレーション」を利用し、年収600万円の40歳男性が「毎月2万円(年間24万円)」を拠出したとすると、「所得税」と「住民税」をあわせて「毎年およそ4万8000円」の節税効果があります。
iDeCoは長期的な資産運用を行う商品がメインですが、拠出した段階で節税効果があるため、NISAとは異なったメリットがあります。
iDeCo利用時の注意点
メリットの大きいiDeCoですが、この制度はあくまで「年金制度」であるため、60歳まで引き出せない点に注意が必要です。NISAほどは流動的な解約はできないため、余裕資金が乏しい人は無理に利用しないほうがいいでしょう。
また、iDeCoの受取時に課税される可能性がある点も注意が必要です。退職所得控除の適用を受けることができるため、税金の軽減効果はありますが、iDeCoの資産評価額が大きい場合などには注意が必要です。
なお、iDeCoには通称5年ルールというものが存在しています。これは、iDeCoの一時金を受け取ってから5年後に退職金を受け取れば、それぞれに退職所得控除が適用できるというものです。
しかし、同ルールは2026年1月1日から10年ルールに変更されます。iDeCoの一時金を受け取ってから10年後に退職金を受け取らないと、それぞれの退職所得控除が適用できなくなるので、注意が必要です。
2025年度の税制改正によりiDeCoの掛金上限額の大幅な引き上げが決定
2025年度の税制改正により、iDeCoの掛金上限額の下記変更が決まっています。
会社員(企業年金なし):月額2万3000円 → 6万2000円
会社員(企業年金あり):企業年金との合算で月額5万5000円 → 6万2000円(iDeCoの上限撤廃)
公務員:退職等年金給付との合算で月額5万5000円 → 6万2000円(iDeCoの上限撤廃)
自営業・フリーランス:国民年金基金と合算で月額6万8000円 → 7万5000円
上記の通り、今後はより一層大きな掛金額を設定できるようになる見込みです。
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まとめ
本記事ではiDeCoの制度改正の内容や、年収600万円の40歳男性がiDeCoを活用した場合の節税効果、その他注意点について解説しました。節税メリットが魅力である制度です。NISAと並んで、良い資産形成制度であるため、各自の状況に合わせてぜひ利用を検討してください。
出典
金融庁 令和7(2025)年度税制改正について-税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-
執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート