入社3年目で少し余裕ができたため「iDeCo」を検討しています。20代のうちから「限度額」まで積み立てるべきでしょうか?

配信日: 2025.04.28 更新日: 2025.10.21
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入社3年目で少し余裕ができたため「iDeCo」を検討しています。20代のうちから「限度額」まで積み立てるべきでしょうか?
老後の生活を考えて、私的年金制度であるiDeCoをはじめようと考えている方もいるのではないでしょうか。拠出する掛金をいくらにしようか迷う場合もあるでしょう。本記事では、iDeCoの拠出限度額や、掛金額を決めるポイントを解説します。
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「iDeCo」の拠出限度額は加入区分によって異なる

iDeCoは、毎月5000円から1000円単位で掛金を設定することが可能です。ただし、加入者の区分によって掛金の拠出限度額が異なるため、注意が必要です。掛金の上限は、国民年金の加入区分によって異なり、主に以下の4つに分類されています。
 

【第1号被保険者】

自営業やフリーランスで、拠出限度額は月額6万8000円、年額にすると81万6000円です。
 

【第2号被保険者】

会社員や公務員に該当し、さらに5つの細かい区分に分かれています。

●会社に企業年金がない会社員
●企業型DCのみに加入している会社員
●DBと企業型DCに加入している会社員
●DBにのみ加入している会社員
●公務員

※企業型DCとは、「企業型確定拠出年金」を指します。
※DBとは、「確定給付型年金」とも呼ばれます。

会社に企業年金がない会社員の区分に属する場合は、拠出限度額は月額2万3000円で、年額27万6000円です。他の第2号における4つの区分に属する方は、拠出限度額は月額2万円で、年額は24万円になります。
 

【専業主婦(夫)】

拠出限度額は月額2万3000円で、年額にして27万6000円です。
 

【任意で国民年金に加入した方】

60歳以上65歳未満、もしくは20歳以上で65歳未満の海外居住者で国民年金に加入している方がこの区分に入ります。拠出限度額は月額6万8000円、年額81万6000円です。
 

令和7年2月時点の平均掛金額は「1万6661円」

国民年金基金連合会が運営しているiDeCo公式サイトの「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況」によると、2025年2月の時点でiDeCoの加入者が支払っている平均掛金は、全体で1万6661円となっています。
 
それぞれの区分では、第1号が2万7738円、第2号は1万5319円です。第3号は1万4453円で、任意加入被保険者(iDeCoの制度上では「第4号加入者」)は4万6462円という結果が出ています。
 

「限度額」ではなく目標金額や余裕資金に応じた掛金の設定が重要

iDeCoを利用する際には、限度額よりも重視すべきポイントが3つあります。
 
1つ目は、定期的に掛金の見直しをして、無理のない金額を設定することが重要です。加入者の平均掛金の傾向を参考にし、iDeCoの公式サイトを定期的に確認することをおすすめします。
 
2つ目は、目標金額や運用期間を明らかにすることです。何年後にどのくらい必要なのか、何のためのお金なのかを明確化して逆算すると、毎月の掛け金が設定しやすくなるでしょう。
 
3つ目は、余裕資金で設定をすることです。iDeCoで積み立てた掛金は、原則60歳まで引き出すことができません。長期的に考えると、掛金を引き出せない場合でも生活に影響が出ない範囲で設定することが重要です。各家庭の状況やライフプランによって計画的に掛金を設定しましょう。
 

まとめ

iDeCoの掛金は、限度額が区分によって異なります。平均的に見ると、限度額まで積み立てを行っている人は多くないようです。iDeCoの掛金について悩む場合は、限度額を気にするよりも自分にとっての目標金額や余裕資金などを踏まえた上で積立金額を決めることをおすすめします。
 

出典

国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(2025年2月)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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