「ねんきん定期便」の情報に不備!? 訂正申請をする人ってどれくらいいるの?
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ねんきん定期便とは?その目的と重要性を解説
ねんきん定期便は、国民年金や厚生年金の加入者に対して、日本年金機構が毎年送付する通知書です。これは、加入者自身が年金記録を確認し、将来の年金受給額を把握するための重要な手段となっています。
ねんきん定期便には、これまでの保険料納付状況や加入期間、将来の年金見込額などが記載されています。これにより、加入者は自分の年金記録に誤りがないかを確認し、必要に応じて訂正申請を行うことが可能です。
この制度の目的は、年金記録の透明性を高め、将来の年金受給に対する不安を軽減することにあります。特に、過去の記録漏れや誤記が年金受給額に影響を与える可能性があるため、定期的な確認が推奨されています。
記録の誤りはなぜ起こる? 訂正申請の実態と件数
年金記録の誤りは、主に以下のような原因で発生します。
・関係機関による記録漏れ、入力ミス
・勤め先の事務処理ミス
これらの誤りが放置されると、将来の年金受給額に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
では、実際にどれくらいの人が訂正申請を行っているのでしょうか。総務省統計局の「年金記録に係る訂正請求の受付・処理状況」によると、2015年3月から2025年3月の期間に、5万2649人が訂正申請の受付をしていることが分かります。
これは、全体の年金加入者数に対しては少数ですが、まだ年金記録の誤りに気づいていない人もいることも考えられ、放置された誤りが将来的に大きな問題となる可能性があります。
記録の誤りが年金受給額に与える影響とその対策
年金記録の誤りが放置された場合、将来の年金受給額に大きな影響を及ぼす可能性があります。例えば、厚生年金の加入期間が正しく記録されていない場合、受給額が数万円単位で減少する可能性もあるでしょう。
このようなリスクを回避するためには、定期的にねんきん定期便を確認し、記録に誤りがないかをチェックすることが重要です。また、過去の勤務先での保険料納付状況や、氏名変更時の手続き状況なども併せて確認することで、誤りの早期発見につながります。
さらに、年金記録の確認には「ねんきんネット」の活用も有効です。これは、日本年金機構が提供するオンラインサービスで、過去の年金記録や将来の年金見込額などが確認できます。
まとめ
ねんきん定期便は、自分の年金記録を確認し、将来の年金受給額を把握するための大切な手段です。記録に誤りがあったまま放置すると、将来の受給額に大きく影響する可能性があるため、定期的に内容を確認し、必要に応じて訂正を申請することが重要です。
これまで支払った年金を無駄にしないためにも、ねんきん定期便やねんきんネットを活用し、一度自身の年金記録を確認することをおすすめします。
出典
総務省統計局 年金記録に係る訂正請求の受付・処理状況 2025年3月
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
