30歳で貯金0円、年収は「400万円」。老後が不安だけど、将来「年金」は「いくらぐらい」もらえる? 30代でも「知る方法」はあるの?

配信日: 2025.06.27 更新日: 2025.10.21
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30歳で貯金0円、年収は「400万円」。老後が不安だけど、将来「年金」は「いくらぐらい」もらえる? 30代でも「知る方法」はあるの?
老後の生活設計を考えるうえで、将来受け取れる年金額を把握することは大切です。
 
30代の人にとって、老後は遠い将来のように感じられるかもしれません。しかし、早い段階から自分の年金について理解しておけば、資産形成の計画や老後の生活設計を立てるのに役立ちます。
 
本記事では、30代の人が将来受け取れる年金額を知るための方法やその活用法、平均的な年金の受取額について紹介します。
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将来の年金額はどうやって決まるのか

将来もらえる年金額を知るためには、日本の公的年金制度の仕組みを理解する必要があります。
 
日本の年金制度は「2階建て構造」と呼ばれ、国民年金(基礎年金)と厚生年金の二つが基本となっています。
 
国民年金(第1号被保険者)は、自営業者やフリーランス、学生などが加入する制度です。20歳〜60歳までが加入対象となり、定額の保険料(令和7年度は月額1万7510円)を納めます。
 
厚生年金(第2号被保険者)は、会社員や公務員など、組織に所属して働く人が加入する制度です。保険料は給与(標準報酬月額および賞与)に比例し、厚生年金に加入している人は、国民年金にも加入していることになります。
 
第2号被保険者の被扶養配偶者(年収130万円未満)は、第3号被保険者として、保険料を納付することなく国民年金への加入が可能です。
 

将来の年金額を知るには?

将来の年金額を知るには「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用しましょう。
 

ねんきんネット

ねんきんネットは、日本年金機構が提供するオンラインのサービスで、自分の年金記録を確認したり、将来の年金見込額をシミュレーションしたりできるツールです。
 
ねんきんネットでできることは以下の通りです。

●年金記録の確認
●将来受け取る年金見込額の試算
●各種通知書の確認
●電子版「ねんきん定期便」の閲覧

ねんきんネットは24時間いつでも利用可能で、スマートフォンやタブレットからもアクセスでき、手軽に年金情報を確認できるでしょう。
 

ねんきん定期便

ねんきん定期便は、日本年金機構から毎年誕生月に送付される、自分の年金に関する情報が記載された通知書です。35歳、45歳、59歳のタイミングで詳細版が送付され、それ以外の年は簡易版が届きます。
 
ねんきん定期便には、これまでの年金の加入期間や保険料納付状況、現在の加入状況がこのまま続いた場合の年金見込額が記載されています。
 
ねんきん定期便を見る際は、加入実績の記録に漏れがないか確認しましょう。未納期間があれば、後から納付できる場合があります。
 

平均的な年金額は?

国民年金のみの場合、令和7年度の満額は月額6万9308円です。この金額を受給するためには、20歳〜60歳までの40年間すべて保険料を納付している必要があります。納付期間の不足や免除・猶予期間がある場合は、受け取る金額は減少するでしょう。
 
また、厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均受給月額は、男性が5万9965円、女性が5万5777円でした。
 
一方、厚生年金の受給額は、標準報酬月額および厚生年金に加入していた期間によって決まります。同概況によると、厚生年金の平均額は男性が16万6606円、女性は10万7200円となっています。
 

将来の年金額は、ねんきんネットなどを活用して試算しよう

年金受給額は、過去の納付実績や働き方などにより決まります。そのため、30代のうちは、あくまでも自分の条件に合わせた見込み額のシミュレーションとなるでしょう。
 
転職や結婚、独立、育児休業、海外生活などの大きな人生のイベントがあるときは、その都度年金見込額をシミュレーションし直すことが大切です。
 
今後、どのような働き方をするかによって受給できる年金の見込み額は大きく変わることもあります。不安のない老後にするには、早い段階から情報収集やシミュレーションを繰り返し、資金計画を練り直すなど、備える必要があるでしょう。
 

出典

厚生労働省年金局 令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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