65歳になったら“勝手に”年金が振り込まれるんですよね?何も手続きしていないのですが大丈夫でしょうか?
本記事では、年金を受け取るための具体的な手続きや、手続きが遅れたときにどうなるのかを解説します。
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年金を受け取るために手続きは必要?
65歳という節目を迎え、いよいよ年金生活が始まるにあたり「手続きをしなくても自動的に振り込まれるのだろうか」と不安になる方もいるでしょう。しかし、それは大きな誤解です。
年金は、請求手続きを行って初めて受給が開始される仕組みです。ここでは、年金を受け取るための手続き方法とその手順、年金の支払いのタイミングを解説します。
手続き方法と手順
年金を受け取る手続きをするためには、まず、受給開始年齢に到達する約3ヶ月前に、日本年金機構から送られてくる「年金請求書」が必要です。
この書類が届いたら必要事項を記入し、お近くの年金事務所の窓口へ持参するか、郵送で提出しましょう。年金の未加入期間がないなどの一定の条件を満たす方であれば、マイナポータルを利用したオンラインでの電子申請も選択できます。
申請の際には、ご自身の戸籍謄本や住民票といった本人確認書類と、年金の振込先となる本人名義の金融機関の通帳などをあらかじめ準備しておくとスムーズです。
申請書類を提出してから約1~2ヶ月が経過すると、年金額などが記載された「年金証書・年金決定通知書」が届きます。その後、さらに1~2ヶ月ほどして「年金振込通知書」が送付され、いよいよ実際の支払いが開始されます。
年金の支払いのタイミング
年金が支払われるタイミングは毎月ではなく、2ヶ月分まとめて年に6回、偶数月(2月、4月、6月など)の15日に行われるのが基本です。例えば、4月15日に振り込まれるのは、その直前の2月分と3月分の年金となります。支払日である15日が土日や祝日に重なった場合は、その直前の平日に振り込まれます。
大切な老後資金を滞りなく受け取るためにも、この一連の流れを理解し、ご自身のタイミングで忘れずに手続きを進めましょう。
年金の手続きが遅れたら受け取れない?
「もし年金の手続きを忘れてしまったら、もう受け取れないのか」と心配になるかもしれませんが、すぐに全ての権利が消えるわけではありません。年金を受け取る権利には法律で5年の時効が定められており、手続きが遅れても5年以内であれば、さかのぼって年金を受け取ることが可能です。
しかし、この5年という期間を過ぎてしまうと、原則として過ぎた分の年金は時効によって権利が失われてしまいます。ただし、以下の場合は5年以上前の分でも受け取れる可能性があります。
・年金記録の訂正があった場合
・事務処理誤りと認定されたもの
とはいえ、これらはあくまで例外的なケースです。確実なのは、忘れずに手続きを済ませることです。大切な老後資金を無駄にしないためにも、時効は5年と心にとどめ、できるだけ早く請求しましょう。
年金は自動的に振り込まれないので手続きする必要がある
65歳から受け取れる年金は、請求手続きが必要です。待っているだけでは振り込まれません。受給開始の約3ヶ月前に届く「年金請求書」に記入し、必要書類を添えて年金事務所へ提出しましょう。申請後、2~4ヶ月で支払いが始まります。
もし手続きを忘れても、5年以内ならさかのぼって受け取れますが、5年を過ぎると時効で権利が失われる可能性があります。ただし、国の記録訂正や事務ミスが原因の場合は、5年以上前でも受け取れるケースもあります。
とはいえ、これは例外的なケースです。大切な老後資金を確実に受け取るため、年金の手続きは早めに行うようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
