「ねんきんネット」で将来の年金が「月6万9000円」と出て不安に…。老後までに“あといくら”準備すれば安心できるのでしょうか?

配信日: 2025.07.25 更新日: 2025.10.21
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「ねんきんネット」で将来の年金が「月6万9000円」と出て不安に…。老後までに“あといくら”準備すれば安心できるのでしょうか?
「ねんきんネット」で将来の年金要供予測額を見たら、「月6万9000円」と表示されてビックリした人も多いはずです。この金額だけで老後を過ごせるのか、また、余裕のある生活にはどの程度の費用が必要なのか。
 
本記事では年金額の背景や生活費の実態、そして今からの準備方法を解説します。
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「月6万9000円」は本当に少ない?

「月6万9000円」は、2025年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額受給額です。これは20歳から60歳までの40年間すべて保険料を納めた場合の金額であり、未納や免除期間があるとその分、減額されます。非正規雇用やフリーランスなど、働き方によって年金の納付期間が40年未満となる場合、受給額は月6万9000円より少なくなります。
 
このほか、社会保険(厚生年金)に加入していた期間がある場合は、老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金も受給できるため合計額は増えます。しかし、国民年金のみの場合は月6万9000円程度であり、実生活に十分な水準とは言えない場合が多いです。
 

老後の生活費はいくら必要?

実際に老後に必要な生活費は、公的な統計によって明らかになっています。総務省「家計調査(2024年)」によれば、2024年の65歳以上の単身無職世帯の平均生活費(消費支出)は月約15万円、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は月約25万円です。
 
この数字はあくまで「平均」であり、住んでいる地域や保健・病院通いの固定費、診療費の有無などでも大きく変わります。たとえ単身でも月6万9000円の年金では不足分が8万円以上になるとすれば、年間では96万円の不足となります。
 

不足分を埋めるための準備方法

これほどの不足分を埋めるには、一つの手段に頼るのではなく、複数の安全線を組み合わせるのがポイントです。

●「就労を続ける」、もしくは「年金の受給を繰り下げる」ことで、年金額を増やす
●iDeCoやつみたてNISAなどの投資制度を利用して資産形成
●貯金、個人年金保険などで不足分を補える

いずれの方法も、早く始めるほど積み上げ効果が大きくなります。無理のない範囲で、年齢や家庭構成に合わせて分散して準備することが重要です。
 

まとめ

ねんきんネットに表示された「月6万9000円」は、年金生活を作るための一つの設定値にすぎず、実際の生活に対してどれだけ不足しているか、それを埋めるために何ができるかをしっかり考えることが大切です。
 
年金額は、一見した数字だけで判断せず、不足分を直覚的に調べることから始めましょう。そして、遅すぎることなく、できることを今から始めることで、老後の不安は大きく減らすことができるでしょう。
 

出典

日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
総務省 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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