「年金記録」に「旧姓の記録」が統合されていないと、受取額に「100万円」以上の差が出るケースがあるって本当ですか? 年金記録を正しく確認・統合する方法とは?

配信日: 2025.08.05 更新日: 2025.10.21
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「年金記録」に「旧姓の記録」が統合されていないと、受取額に「100万円」以上の差が出るケースがあるって本当ですか? 年金記録を正しく確認・統合する方法とは?
年金記録の漏れや誤りにより、正しい年金額をもらえていない人もいることが分かっています。
 
今回の事例のように、姓が変更になる前と後の記録が1つにまとまっていないなどの理由で、受取額に大きな差が出ることもあるようです。
 
本記事では、年金記録が統合されないままになる可能性があるケースや、漏れ・誤りがないかを確認する方法についてご紹介します。
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年金記録が統合されないケースは?

現在、公的年金には「基礎年金番号」が導入されており、退職により加入先が変わった場合などもその番号で年金記録が管理されるようになっています。
 
しかし、さまざまな事情により正しい年金記録が基礎年金番号にまとめられず、加入期間が短くされてしまっているケースがあるようです。
 
例えば、今回の事例のように「旧姓の記録」が統合されていないというケースは、退職後に結婚して姓が変わった場合などに起こる可能性があります。こうした場合、結婚前に旧姓で働いていたときの記録が現在の記録とまとまっていないため、本来の加入期間より短いと判断され、もらえる年金額が少なくなるおそれがあるでしょう。
 
そのほかにも、以下のような人は年金記録が1つにまとまらないままになっている可能性があります。

●名前にさまざまな読み方がある
●学生のときに国民年金に加入していた
●転職するたびに年金手帳が発行された
●勤務していた会社が、その後、合併や倒産・社名変更した
●使用期間中に退職した

該当する人は、次にご紹介する方法で年金記録を確認してみるとよいでしょう。
 

年金記録を確認する方法

年金記録がどのようになっているかは「ねんきんネット」または「ねんきん定期便」で確認できます。
 
「ねんきんネット」とは、24時間いつでもスマホやパソコンから利用可能なサービスで、年金記録の確認や将来受け取る年金額の試算などができます。また、持ち主不明の年金記録の検索も可能です。漏れや誤りがあると考えられるときは、氏名や生年月日・性別を入力すると入力条件と一致する年金記録がないか検索できるので、確認してみるとよいでしょう。
 
一方「ねんきん定期便」は日本年金機構から送られてくるハガキで、直近1年間の年金記録が記載されています。未加入の期間があり、上記の「年金記録が一つにまとまっていない可能性がある人」に該当する場合は内容を十分確認することが大切です。
 
もし、気になる年金記録があるようなら、お近くの年金事務所に相談してください。
 

正しい記録が統合されると年金額はどのくらい増える?

日本年金機構によると、漏れや誤りにより統合されていなかった年金記録が見つかった例は約9人に1人の割合であるということです。
 
中には「結婚前の旧姓の年金記録が見つかり、年金受給額が年43万円から154万円に増えた」という例も報告されています。ほかにも、以下のような例があります。

●若いころに勤めていた記録が見つかり、年額98万円から234万円に増えた
●名前の読み方が誤って登録されていた記録が見つかり、年額0円から137万円に増えた

今回の事例のように「年100万円以上」の差が出るケースもあるようなので、自分の年金記録に不明な点がないか、早めに確認してみるとよいでしょう。
 

年金記録が統合されているかどうかは「ねんきんネット」または「ねんきん定期便」で確認できる

公的年金の年金記録は年金基礎番号により管理されていますが、旧姓の記録が統合されず、もらえる年金額が減ってしまうケースも報告されています。
 
結婚前の年金記録が見つかり、1つにまとまることで年金受給額が年100万円以上増えた例もあるようなので、自分の年金記録に不明な点がないか確認してみるとよいでしょう。
 
もし気になる記録があれば、お近くの年金事務所に相談してください。
 

出典

日本年金機構 こんな方はぜひ、年金記録に漏れがないかご確認を!
政府広報オンライン 「ねんきんネット」でいつでも最新の年金記録が確認できます!
日本年金機構 あなたの気になる年金記録 もう一度、ご確認を。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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