「今ならまとめて払えそう…」国民年金を2年分前納すると「1万7000円」も節約できるって本当ですか?
本記事では、国民年金保険料の前納割引について解説します。
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目次
国民年金保険料の「前納」とは?制度の仕組みを解説
国民年金保険料は、毎月納付するのが基本ですが、「前納制度」を利用すると、6ヶ月・1年・2年分をまとめて先に支払うことができ、一定の割引が適用されます。なかでも2年前納は割引額が最も大きい仕組みです。
これは日本年金機構が未納や納付忘れを減らし、資金の調達や管理をしやすくするための仕組みでもあり、利用者にもメリットが設けられています。事前にまとまった金額の準備が必要ですが、コストを抑えたい人には効果的な方法といえるでしょう。
2年間まとめて支払うとどれくらい割引になる?2025年度の具体額
2025年度(令和7年度)の国民年金保険料は1ヶ月あたり1万7510円となっています。前納制度を利用すると、割引額は支払い方法によって異なります。
2年間分を毎月支払った場合の合計額は、1年目(2025年度)が1万7510円×12ヶ月=21万120円、2年目(2026年度)は1万7920円×12ヶ月=21万5040円、合計で42万5160円です。
これに対して、2年前納を利用した場合の割引額は以下の通りです。
●口座振替:40万8150円(割引額1万7010円)
●現金・クレジットカード:40万9490円(割引額1万5670円)
このように、最大で約1万7000円の割引を受けることができます。
2年前納だけじゃない!自分に合った前納期間の選び方
2年前納は割引額が大きい一方で、一度に約40万円というまとまった資金が必要になります。もし、そこまでの金額を一度に用意するのが難しいと感じる場合は、他の前納制度を検討するのも一つの方法です。国民年金の前納には、「1年前納」や「6ヶ月前納」といった選択肢もあります。
「1年前納」は、1年分の保険料をまとめて支払う制度です。2025年度分の保険料を口座振替で1年前納した場合、割引額は4400円です。現金やクレジットカード払いの場合でも3730円の割引が受けられます。2年前納ほどではありませんが、こちらも十分な節約効果があります。
さらに短い期間として、「6ヶ月前納」もあります。2025年10月分から2026年3月分までの後期6ヶ月分を口座振替で支払った場合の割引額は1190円、現金やクレジットカード払いの場合は850円です。
どの前納制度を利用するかは、ご自身の資金計画に合わせて選ぶことが大切です。割引額の大きさだけでなく、一度に支払う負担も考慮して、無理のない方法を選択しましょう。
前納の手続き方法と知っておきたい注意点
国民年金保険料の前納を利用するには、支払い方法に応じた事前の手続きが必要です。どの方法を選ぶかによって、手続きの場所や継続性が異なります。
・口座振替の場合
オンラインまたは金融機関の窓口、年金事務所で手続きします。一度申し込むと、辞退しない限りは自動で2年前納が継続されるので便利です。
・クレジットカード払いの場合
年金事務所へ申込書を提出して手続きします。こちらも一度の手続きで自動的に継続されます。
・現金払いの場合
毎年年金事務所への申し出が必要です。毎年2月1日から年金事務所で事前受付が始まりますので、申し出て納付書を送付してもらいます。申出書は3月末までに提出する必要があり、その後4月以降に届く納付書を使って、4月末日までに支払います。自動継続はされないため、2年前納を希望する際はその都度忘れずに手続きを行いましょう。
前納後に就職などで厚生年金に加入した場合は、納め過ぎた保険料は還付されます。約40万円と高額な支払いになるため、クレジットカードの利用限度額なども事前に確認しておくと安心です。ご自身のやりやすい方法で、計画的に準備を進めましょう。
国民年金を2年分前納すれば、1万7000円近く安くなる
国民年金保険料を2年分まとめて前納すれば、口座振替なら1万7010円、現金やクレジットカードなら1万5670円の割引が受けられます。つまり、「1万7000円浮く」というのはおおむね正しいといえるでしょう。
支払い方法や資金の状況に合わせて、無理のない形で前納制度を活用すれば、将来の負担を軽くする一つの手段になるかもしれません。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の「2年前納」制度
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
