毎年届く「ねんきん定期便(青いハガキ)」は直近の納付状況しか出ていません。全期間を通して未納があるか、どうやって確認すればいいのでしょうか?
実はこの青いハガキ、直近の納付状況だけが載っていて、全期間の記録を網羅しているわけではありません。でも安心してください。ある方法を使えば、20歳から現在までの年金の納付履歴を月単位で正確に確認できます。
本記事ではねんきんネットを使った確認方法と、記録漏れの対応策、未納が見つかった場合の対処法まで解説します。
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目次
青いハガキでわかるのは一部だけ? 全期間を見るにはどうすればいい
毎年誕生月に届く「ねんきん定期便(青いハガキ)」は、直近1年ほどの納付状況しか記載されていません。ハガキの「年金加入期間」や「最近の納付状況」を見て安心していると、過去の未納や記録漏れを見逃してしまう可能性があります。
ただし、35歳・45歳・59歳の「節目の年齢」には封書版が届き、これには全期間の納付状況の要約が記載されます。封書が届いていない人や、それ以外の年齢の人は、「ねんきんネット」という公的サービスを使えば、全期間の情報を確認できます。
「ねんきんネット」で20歳からの納付履歴を一発確認!
「ねんきんネット」は、日本年金機構が運営する無料のオンラインサービスで、誰でも利用できます。ここでは、ねんきんネットを使って20歳から現在までの納付履歴を月別に確認する方法を紹介します。
・登録の流れ
1.「ねんきんネット」公式サイトから利用者登録(基礎年金番号・氏名などが必要)
2. または、マイナポータル経由ならすぐにログイン可
・チェックできる内容
1.国民年金・厚生年金それぞれの加入月・未納月がすべて表示される
2.「未納」「免除」「追納済み」などの区分もわかる
3.受給見込み額や、満額受給まであと何年かも確認できる
4.「未納」や「未加入」と記載されていた月があった場合、それが将来の年金額に影響する可能性があるので、見逃さないようにしましょう。
記録漏れや未納があったら? 確認・訂正・追納の方法とは
ねんきんネットで納付記録を見て、「未納の月がある」「支払ったはずなのに記録がない」などの問題に気づいたら、以下の対処を行いましょう。
【記録の誤りを見つけたとき】
・年金事務所に連絡し、訂正依頼が可能
・過去の給与明細、源泉徴収票、勤務証明書などが証明資料として使える
・「持ち主不明記録検索」もあり、記録の照合ができる
【未納があった場合の対処】
・過去2年以内の未納は原則「追納可能」。ネットで金額を確認し、銀行・コンビニで支払える
・所得が低かった期間の未納は、「免除申請」や「猶予制度」の対象だった可能性あり。後から申請はできないが、免除期間は年金受給資格に含まれるので確認を
【注意点】
・未納を放置すると、将来年金の受給資格を失う可能性も
・最低10年の加入が必要なので、記録は早めに確認しておくのがおすすめです
将来の年金トラブルを防ぐために、今すぐできること
「ねんきん定期便のハガキだけ見て、未納がないと思っていた」
そんな思い込みが、将来の受給額や受給資格に影響してしまうこともあります。今すぐ以下の行動を取ることで、将来の不安を解消できます。
・ねんきんネットに登録し、全期間の納付履歴を月別で確認する
・未納があれば早めに追納や相談をする
・記録の誤りを感じたら、年金事務所に調査を依頼する
・節目年齢で届いた「封書版」定期便も大切に保管しておく
年金は人生の最後に頼れる大切な収入源。今のうちから正しい情報を把握し、対策しておくことが、将来の安心と老後のゆとりにつながります。
出典
日本年金機構 「ねんきんネット」による追納等可能月数と金額の確認
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
