誕生月に日本年金機構から「現況届」の用紙が届きました。今まで届いたことがなかったのですが、これは一体何なんでしょうか? 返送しないとどうなりますか?
本記事では、日本年金機構から届く現況届の概要や提出しないとどのようなことが起こるのかを詳しく解説します。記事の後半には、正しい記入と提出のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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現況届とは?
現況届とは、年金を受給している人が現在も受給要件を満たしているかを確認するための書類です。正式名称は「年金受給権者現況届」といい、年に一度、誕生月の上旬に日本年金機構から送付されます。
現況届には、住所や氏名、生年月日、受給している年金の種類、現況(生存確認)などの基本情報を記入して、期限内に日本年金機構本部へ提出しなければなりません。原則として、年に一度のタイミングで郵送されますが、次のようなケースでは年に複数回送付される場合があります。
●障害年金の対象者
●遺族年金の対象者
●海外居住者
以上のケースで日本年金機構が受給状況の確認を必要と判断した場合は、追加で送付される可能性があると覚えておきましょう。
現況届は、年金が正しく支給されるための大切な確認手続きです。届いたら放置せず、できるだけ早めに対応するように心がけてください。
現況届を提出しないとどうなる?
現況届は、年金が正しく支給され続けるかどうかを判断するための重要な書類であり、期限までに提出することが求められています。
万が一、提出が遅れたり、提出しなかったりすると、日本年金機構は受給者の現況を確認できないため、年金の支給が一時的に停止されることもあります。
大切な老後の生活費の一つである年金の支給が止まると、家計に大きな影響が出るかもしれません。安心して生活していくためにも、家賃や公共料金などの支払いが滞る前に、必ず期限内に提出してください。
万が一提出期限が過ぎてしまった場合でも、年金の受給権が失われるわけではありません。一般的には、現況届が日本年金機構に届いてから2ヶ月ほど経過した時点で、止まった期間分の年金がさかのぼって支給されます。
現況届を紛失してしまった場合や記入方法が分からない場合には、なるべく早いタイミングで最寄りの年金事務所に連絡や相談をしましょう。
現況届の書き方と提出方法
現況届の書き方は、非常にシンプルです。同封されている案内や記入例にしたがって記入すれば問題ありません。主な記入項目は、次のとおりです。
●10桁の基礎年金番号(もしくは12桁の個人番号)
●氏名
●生年月日
●住民票上の住所
●電話番号
代理人がいる場合は、代理人に関する情報も記載しましょう。
現況届以外にも、生計維持確認届や障害状態確認届などの提出が必要な場合もあります。また障害年金の場合は、必要に応じて医師の診断書の添付が必要です。診断書が必要な場合は作成に時間がかかることもあるため、担当医師に早めに作成を依頼しましょう。
提出前には、記入漏れがないか、同封書類がそろっているかを確認してから封をしてください。不備があると再提出が必要になり、一時的に支給停止になったり、支給再開が遅れたりすることもあります。
提出する際は、同封の返信用封筒で郵送するか、最寄りの年金事務所窓口へ持参して提出する方法があります。自身の誕生月の末日までの提出が求められるため、なるべく早いタイミングで手続きを進めましょう。
「現況届」は年金を正しく受け取り続けるために必要なもの
現況届は、受給者が年金の受給要件を満たしているかを確認するために必要な手続きです。誕生月の初旬に、日本年金機構から送付されます。原則として、年に一度のみ送付されますが、受給条件の確認が必要な場合は、複数回送付されるケースもあります。
ただし、現況届を提出しないと年金が一時的に止まる可能性があるため、届いたら早めに記入し、郵送または窓口で提出することが大切です。書き方や提出方法に迷った場合は、案内に沿って手続きを進めるか、日本年金機構や年金事務所に相談することも検討してください。
年金をしかるべきタイミングで受給するためにも、現況届を忘れずに提出しましょう。
出典
日本年金機構 年金を受けている方が誕生月を迎えたとき
日本年金機構 現況届を期日までに提出できませんでした。どうすればいいですか。
日本年金機構 現況届をなくしました。どうすればいいですか。
日本年金機構 年金受給権者現況届(兼個人番号申出書)
日本年金機構 障害年金の診断書を作成する医師の方へ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
