「遺族年金」の平均受給額は“月額約8万円”。“月収40万円程度”の夫を40歳で亡くした妻はいくらくらい「遺族年金」をもらえる?

配信日: 2025.12.29
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「遺族年金」の平均受給額は“月額約8万円”。“月収40万円程度”の夫を40歳で亡くした妻はいくらくらい「遺族年金」をもらえる?
遺族年金は、こどもや配偶者など、遺族の生活を支える制度です。特に、働き盛りの男性が亡くなると、その支えを失った家族の生活が大きく揺らぐかもしれません。しかし、この遺族年金だけで生活を維持していくことは、決して容易ではないという話もあります。
 
本記事では、遺族年金の平均受給額や計算方法、令和7年度の制度改正のポイントを解説します。
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「遺族年金」の平均受給額は“月額約8万円”

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」において、受給者平均年金月額の推移が公表されています。遺族年金の受給者平均年金月額は、令和5年度時点で8万2569円、老齢年金の受給者平均年金月額は令和5年度時点で14万7360円とのことです。遺族年金は老齢年金の5~6割程度の水準に留まっているようです。
 
なお専業主婦(国民年金第3号被保険者)の期間のみだった場合は、自分の老齢基礎年金は満額でも月額6万9308円(令和7年度)しかもらえないため、それよりは多い水準ともいえます。
 

“月収40万円”の夫を40歳で亡くした妻はいくら「遺族年金」をもらえる?

日本年金機構のホームページには「遺族厚生年金の年金額は、死亡した方の老齢厚生年金の報酬比例部分4分の3の額となります」と記載されています。
 
報酬比例部分は、以下のAとBの合計で算出します。
 

A:平成15年3月以前の加入期間
平均報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間の月数
 
B:平成15年4月以降の加入期間
平均報酬月額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間の月数

 
今回のケースでは、亡くなった夫は大学卒業後22歳で、新卒入社したと仮定して計算します。入社年度=厚生年金加入は平成18年(西暦2006年)、平均報酬月額=40万円と仮定すると、報酬比例部分は40万円×5.481/1000×300ヶ月=65万7720円です。
 
厚生年金の被保険者期間が25年未満の場合は、短期加入者への最低保障として加入期間を300ヶ月とみなして計算します。今回のケースでは、遺族厚生年金の年額が65万7720円×3/4=49万3290円となり、月額4万1000円前後の遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。
 

60歳未満で死別した場合は原則5年の“有期給付”に

令和7年6月13日に年金制度改正法が成立し、令和9年4月から新たな遺族年金制度がスタートします。今回の改正は遺族厚生年金の男女差を解消することを目的に、見直し後は男女共通となり、給付要件は以下になる見込みです。
 

・60歳未満で死別した場合:原則5年の有期給付(配慮が必要な場合は5年目以降も給付を継続)
・60歳以上で死別した場合:無期給付(現行どおり)

 
一方、有期給付となる方は遺族厚生年金の有期給付加算+老齢厚生年金の死亡分割で増額を受けられるとされています。
 
なお、以下に該当する方は、現行と変わらない予定です。
 

・60歳以上で死別された方
・こどもを養育する間にある方の給付内容
・改正前から遺族厚生年金を受け取っていた方
・2028年度に40歳以上になる女性

 
なお今回のケースは、妻が「2028年度末時点で40歳以上の女性」に該当するため、見直しの対象外となり給付内容は現行と変わらない見込みです。
 

まとめ

本記事では、遺族年金の平均受給額や具体的なケースでの計算方法、最新の制度改正のポイントを解説しました。遺族年金の平均受給額は約8万円となっていますが、あくまで平均値であり、個々の状況によって大きく変動します。年金制度は、制度改正ごとに変化しています。最新の情報を正しく把握し、万が一に役立ててください。
 

出典

厚生労働省 令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 は行 報酬比例部分
厚生労働省 遺族厚生年金の見直しについて
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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