50代会社員、年収700万円です。いまの年収だと、年金はいくらくらいもらえますか?
そこで本記事では、「ねんきん定期便」の見方のポイントについて解説します。
ファイナンシャル・プランナー。
ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/
「ねんきん定期便」の概要
年金の受給額を知ることは、老後のマネープランを立てるうえで不可欠な情報です。「ねんきん定期便」は、年1回、誕生月にはがきか封筒で届く年金加入記録のお知らせです。封筒で送られてくるのは、節目の年齢である35歳、45歳、59歳の方で、はがきと比べて年金加入履歴等がより詳細に記載されています。
「ねんきん定期便」には、自分の年金額計算の決め手となる標準報酬月額(給料)等の情報が記載されています。50歳未満の方に送られる「ねんきん定期便」と、50歳以上の方に送られるものでは年金額の内容が異なります。
50歳未満:現在までの加入実績をもとに計算した現時点での年金額(年額)
50歳以上:年金受給額は、現時点での納付状況が60歳まで継続した場合の見込額
実際の受給額に近い金額を確認できます。
50歳以上(59歳以外)の方が受け取る「ねんきん定期便(はがき)」の記載内容
では、「ねんきん定期便(はがき)」について、具体的な記載内容を見ていきましょう。
<表面の記載事項>
50歳以上の方が受け取る「ねんきん定期便(はがき)」の表面には、これまでの保険料納付額の累計と最近の月別状況が記載されています。
最近の月別状況で国民年金の保険料の納付状況、厚生年金の加入区分、標準報酬月額、標準賞与額、保険料納付額が確認できます。標準報酬月額は、月額給与とは異なります。標準報酬月額と標準賞与額は、勤務先の会社など事業主からの届け出に基づき決定されたものです。
また、65歳から受け取る年金の見込額をもとに、70歳、75歳まで繰下げ受給した場合の年金の見込額も確認できます。
<裏面の記載事項>
裏面には、これまでの年金加入期間や老齢年金の種類と見込額(年額)が記載されています。
年金加入期間の欄では、保険料納付済み期間、合算対象期間等合わせて10年以上あるか確認しましょう。老齢年金の受給には原則とした10年(120ヶ月)以上の受給資格期間が必要です。
老齢年金の種類と見込額(年額)の欄には、基礎年金や厚生年金が、何歳から、いくら受給できるか詳細が確認できます。
もっと詳しい情報を知りたい方は、「ねんきんネット」を利用しましょう。「ねんきんネット」は、いつでもウエブ上で全期間の年金記録の確認や年金見込額のシミュレーションができ、各種手続きも行えます。老後の資金計画を立てるのに役立ちますので、若いときから活用しましょう。
記載内容を確認したとき、表面の月別状況や裏面の年金加入期間に「もれ」や「誤り」があると思われる方は、お近くの年金事務所に問い合わせ、すみやかに修正しましょう。
「ねんきん定期便」に記載のない年金
加給年金は、原則20年以上厚生年金に加入していた場合、65歳になったときに生計を維持する配偶者や子どもがいれば、一定の金額が加算される家族手当のようなものです。
受給権発生時(原則65歳)に配偶者がいるかどうか、「生計維持関係」があるかどうかで判定されますので、「ねんきん定期便」には記載できません。
また、厚生年金基金に加入している人は、「ねんきん定期便」の年金見込額に基金から支給される年金額は含まれていませんでしたが、現在は、厚生年金基金(代行部分)が含まれた年金額が記載されています。厚生年金基金から支給される正確な額については、各厚生年金基金に問い合わせてください。
まとめ
ねんきん定期便では、保険料の納付状況や将来の年金額(見込額)などについて知ることができます。ご自身の年金記録を一度、きちんと確認しておくと安心です。
年金の受給額は、現時点の年収で計算するわけではありません。また、厚生年金の標準報酬月額や賞与には上限がありますので「思ったより年金が少ないな」と感じる方も少なくないでしょう。
自分の年金記録を早めに確認すれば、できるだけ長く働く、資産運用するなど老後の資金を増やすための準備も早めに着手できます。
出典
日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和7年度送付分)
日本年金機構 ねんきんネット
日本年金機構 加給年金額と振替加算
日本年金機構 厚生年金基金加入期間がある方の年金
執筆者 : 新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。