年金額を確認したら「月15万円」で驚きました…。「月20万円未満」の人はどれくらいいるのでしょうか? 老後も働き続けないと厳しいですか?

配信日: 2026.04.01
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年金額を確認したら「月15万円」で驚きました…。「月20万円未満」の人はどれくらいいるのでしょうか? 老後も働き続けないと厳しいですか?
「ねんきん定期便」などで年金額を確認したところ「月15万円程度」となり、「思っていたより少ないのではないか」と感じる方もいるかもしれません。
 
また、「月20万円未満の人はどれくらいいるのか」「老後も働き続けないと生活は厳しいのか」といった疑問につながるケースもあります。
 
もっとも、年金額の水準は個人差がある一方で、統計としての分布や老後の家計収支の実態を踏まえて考えることが重要です。本記事では、年金額の分布を確認したうえで、老後の収支構造から「働き続ける必要性」を整理します。
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厚生年金の年金月額は「15万円前後」が平均水準

まず確認したいのは、年金額の平均と分布です。厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は、老齢基礎年金を含めて15万289円とされています。
 
また、年金月額の分布を見ると、月20万円未満の割合は約81.2%となっています。つまり、月15万円程度という水準は平均に近く、月20万円に満たない人が大多数であるという構造になっており、制度全体としては一般的な水準といえます。
 

老後の家計は「赤字」が前提となる構造

次に、老後の平均的な家計収支を確認します。
 
総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、実収入月25万4395円に対し、支出はそれを上回り、月4万2434円の赤字となっています。
 
また、単身世帯でも同様の傾向があり、実収入13万1456円に対して支出が上回り、月2万9980円の赤字となっています。このように、老後は年金を含む月々の収入だけでは生活費を賄いきれず、不足分を貯蓄から取り崩す構造が一般的です。
 

「働き続ける必要があるか」は条件で分かれる

では、「老後も働き続けないと厳しいのか」という点についてです。結論からいえば、一律に必要とはいえず、条件によって分かれます。
 
例えば、十分な貯蓄がある場合や、支出を抑えた生活を送る場合には、年金と取り崩しで生活を維持できる可能性があります。一方で、貯蓄が限られている場合や、ゆとりある生活を維持したい場合には、就労による収入補てんが現実的な選択肢となります。
 
特に、前述のように毎月数万円の赤字が続くと仮定すると、年間では数十万円単位で資産が減少することになります。このため、取り崩し期間を長く確保するには、何らかの収入源を持つことが有効となります。
 

年金額だけで判断せず「収支全体」で考える必要がある

ここで整理しておきたいのは、「年金額の多寡」だけで生活の可否を判断することは適切ではないという点です。重要なのは、「年金収入+その他収入(就労・資産運用)-支出」という全体の収支です。
 
例えば、同じ月15万円の年金であっても、住宅ローンの有無や生活水準、医療費の状況によって必要な支出は大きく異なります。また、持ち家で住居費が低い場合と、賃貸で家賃負担がある場合でも状況は変わります。
 
このため、「15万円だから足りない」と単純に結論づけるのではなく、自身の家計構造に当てはめて判断する必要があります。
 

まとめ

厚生年金の平均受給額は月約15万円であり、月20万円未満の人が約8割を占めるなど、この水準は制度上一般的といえます。一方で、老後の家計は統計上も赤字となるケースが多く、貯蓄の取り崩しが前提となる構造です。
 
そのため、「老後も働き続けないと厳しいか」という問いに対しては一律の答えはなく、貯蓄額や支出水準によって判断が分かれます。年金額だけではなく、収支全体を踏まえて、必要に応じて就労を含めた収入確保を検討することが現実的といえるでしょう。
 

出典

厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 (参考資料3)厚生年金保険(第1号) 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数(26ページ)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2025年-(19ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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