40歳で「年収500万円」なのに“ねんきん定期便”を見ると、年金額はたった「月7万円」でした。「平均は15万円」と聞きましたが、みんな自分より高年収なのでしょうか? 計算の仕組みを確認

配信日: 2026.04.10
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40歳で「年収500万円」なのに“ねんきん定期便”を見ると、年金額はたった「月7万円」でした。「平均は15万円」と聞きましたが、みんな自分より高年収なのでしょうか? 計算の仕組みを確認
「ねんきん定期便」を見て、将来の年金額に不安を感じたことがある人もいるのではないでしょうか。
 
例えば、40歳で年収500万円の会社員が、ねんきん定期便を確認したところ、将来の年金額が月額7万円ほどと表示されていたとします。「平均的な年金は月15万円程度」と聞くこともあり、「自分の年収が低いから年金も少ないのでは?」と心配になるかもしれません。
 
しかし、実はこの7万円という数字は、必ずしも将来の年金額をそのまま示しているわけではありません。本記事では、ねんきん定期便の見方と、将来受け取れる年金額の考え方について解説します。
三浦大幸

2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

ねんきん定期便とは?

ねんきん定期便とは、日本年金機構が年に1回送付している書類で、自分の年金加入記録や将来の年金見込み額などを確認できます。毎年誕生月に送付され、これまでの年金加入状況や納付状況が記載されています。将来の年金を考えるうえで重要な資料であり、「年金の通知表」ともいえる存在です。
 
ただし、この定期便に記載されている年金額は、年齢によって計算方法が異なるため注意が必要です。
 

50歳未満と50歳以上で見方が異なる

ねんきん定期便の年金額は、50歳未満と50歳以上で表示の意味が異なります。
 
50歳未満の場合、表示されている年金額は「これまでの加入実績」に基づいて計算されたものです。つまり、現時点までに納めた保険料に対応する年金額のみが表示されており、今後の加入期間は反映されていません。
 
例えば、40歳の人が20歳から年金に加入しているとすると、加入期間は約20年です。本来、老齢年金は原則として40年間加入した場合の金額が基準になるため、40歳時点ではまだ半分程度しか反映されていないことになります。
 
そのため、ねんきん定期便に月7万円と表示されていても、それは将来の年金額ではなく、あくまで現時点までの加入実績による金額にすぎません。
 
一方、50歳以上になると表示内容が変わります。この場合は、現在の加入条件が60歳まで続いたと仮定した年金見込み額が表示されるため、将来の受給額に近い数字になります。
 

昇給も考えると年金額はどうなる?

それでは、40歳で年収500万円、現在はねんきん定期便に月額7万円ほどの記載がある会社員の場合、将来の年金はどの程度になるのでしょうか。
 
今後の昇給を踏まえ、生涯の平均年収が約550万円程度になったと仮定します。この条件で公的年金シミュレーターを用いて試算すると、65歳から受け取れる年金額は年間で197万円程度となります。
 
これを月額にすると、約16万円です。もちろん、将来の給与水準や働き方によって年金額は変わりますが、ねんきん定期便で月7万円と表示されている場合でも、実際の受給額はそれより大きく増える可能性があります。
 

年収500万円は平均より低いの?

ちなみに、40歳で年収500万円というのは、どの程度の水準なのでしょうか。国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、40~44歳の給与所得者の平均年収は約516万円です。
 
つまり、年収500万円は平均にかなり近い水準であり、特別に低いわけではありません。そのため、「自分の年収が低いから年金が少ないのでは」と過度に心配する必要はないでしょう。
 

まとめ

50歳未満の場合、ねんきん定期便に記載されている年金額は、あくまでこれまでの加入実績に基づく金額で、実際に老後に受け取る金額ではありません。今後も年金に加入し、給与水準が維持・上昇すれば、将来の受給額はさらに増える可能性があります。
 
ねんきん定期便の数字だけで将来の年金を判断するのではなく、その計算の仕組みを理解することが大切です。
 

出典

日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和8年度送付分)
国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
 
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

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