友人は「年金月22万円」と言いますが、私は「月14万円」の見込み…平均的な年金額はいくら?

配信日: 2026.04.10
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友人は「年金月22万円」と言いますが、私は「月14万円」の見込み…平均的な年金額はいくら?
友人から年金額を聞き、思わず自分の見込み額と比べてしまった経験はありませんか。公的年金の受給額は人によって大きく異なり、単純な比較では実態が見えにくいものです。では、実際の平均的な年金額はいくらなのでしょうか。
 
本記事では、公的データをもとに平均受給額を確認しながら、年金額に差が生まれる理由について解説します。
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厚生年金の平均は月いくら? 「14万円」と「22万円」の差が生まれる2つの理由

「友人は22万円なのに、自分は14万円」といった受給額の差に戸惑う方もいるかもしれません。
 
しかし、公的年金のうち厚生年金は、現役時代の収入や加入期間などに応じて給付額が決まる仕組みとなっており、個人ごとに差が生じることは制度上想定されています。こうした違いが生じる主な要因として、以下の2点が挙げられます。
 
まず1つ目は、現役時代の給与や賞与の差です。厚生年金は納めた保険料に比例して受給額が決まります。例えば、40年間の平均年収が1000万円近い人と、400万円の人では、将来の受給額に月数万円以上の差が生じる可能性があります。
 
2つ目は、「加入期間の長さ」です。新卒で入社して定年まで勤め上げた人と、転職の合間に未加入期間があったり、早期退職したりした人では、受給額に差が出ます。
 

令和6年度の平均受給額をチェック! 国民年金は平均月額約5万9000円、厚生年金は?

では、実際に平均的な受給額はいくらくらいなのでしょうか。厚生労働省が発表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和6年度末時点における公的年金受給者の平均年金月額は以下の通りです。
 

・国民年金:5万9431円
・厚生年金(第1号):15万1142円

 
厚生年金の平均月額は約15万円となっており、今回のケースにおける「月14万円」という数字は、日本の平均値に極めて近い、標準的な金額であることが分かります。
 
また、年金額の改定についても注視する必要があります。厚生労働省の資料によると、令和8年度の年金額は物価や賃金の変動を反映し、厚生年金(報酬比例部分)において前年度から2.0%の引き上げが行われています。具体的には、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)で月額23万7279円(+4495円)です。
 
今回のケースにおける友人の「年金月22万円」という数字は、この「夫婦2人分の標準的なモデル世帯」に近い数値といえるでしょう。
 

年金の受給額を増やすための「繰下げ受給」と「iDeCo」の活用

月14万円という数字が「平均並み」だと分かっても、老後の生活費を考えると不安が残るかもしれません。しかし、今からでも受給額を増やす、あるいは資産寿命を延ばす対策は可能です。
 
ひとつが「繰下げ受給」の検討です。原則65歳からの受給を1ヶ月遅らせるごとに受給額は0.7%ずつ増額されます。最大の75歳まで遅らせれば、本来の額から84%も増額された年金を一生涯受け取ることができます。
 
また、まだ現役で働いている世代であれば、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の活用も有効です。掛金が全額所得控除になるため、節税しながら老後資金を積み立てられます。
 
さらに、長く働くこと自体も有効な対策です。健康状態に応じて無理のない範囲で働き続け、収入を確保することで、貯蓄の取り崩し時期を後ろ倒しにすることが可能となるでしょう。就労の継続は老後資金への依存を抑える手段として、現実的な選択肢のひとつと考えられます。
 

まとめ

他者の年金額を知ると、どうしても自身の受給額と比較して不安を感じる場面もあるかもしれません。しかし、公的年金は現役時代の収入や加入状況などを反映して決まる仕組みであり、個々の状況に応じた水準となっています。そのため、単純に他者と比較して評価することは適切とはいえません。
 
年金は老後の生活資金を支えるための制度です。制度の仕組みを理解し、必要に応じて資産形成や就労などの対策を組み合わせていくことで、不安の軽減につながり、現実的な老後設計を進めることが可能となるでしょう。
 

出典

厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 II. 厚生年金保険 (2)給付状況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移(8ページ)、III. 国民年金 (2)給付状況 表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(19ページ)
厚生労働省 令和8年度の年金額改定についてお知らせします(1ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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