夫が定年で「年金180万円」のはずが、「子どもがいるから」という理由で“年24万円”も年金が加算されている姉。年金額は「子どもの有無」で変わるのでしょうか? 年金が増えるケースとは

配信日: 2026.04.18
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夫が定年で「年金180万円」のはずが、「子どもがいるから」という理由で“年24万円”も年金が加算されている姉。年金額は「子どもの有無」で変わるのでしょうか? 年金が増えるケースとは
年金は収入や加入期間で決まるというイメージが強いですが、実は家族構成によっても受給額が変わる場合があります。今回の事例のように、「子どもがいると年金が増える」という話を聞き、驚いた人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、子どもの有無が年金額に影響する仕組みについて、具体的な制度とともに分かりやすく解説します。
仲千佳

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

子どもがいると年金が増える理由とは

年金は子どもがいるだけで自動的に増えるわけではありませんが、一定の条件を満たすと年金に上乗せがされる「加給年金制度」があります。
 
加給年金は、厚生年金に加入していた人が老齢厚生年金を受け取る際に、扶養している家族がいる場合に支給されます。いわば、会社員の家族手当のような役割を持つ制度です。
 

加給年金の対象になる条件

加給年金を受け取るためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
 
まず重要なのが、厚生年金の加入期間です。原則として20年以上加入していることが求められます。そのうえで、65歳到達時点において扶養している家族がいることが条件です。
 
扶養している家族とは、65歳未満の配偶者や18歳到達年度末までの子どもを指します。扶養と認められるためには、一定の収入基準を満たしている必要もあります。
 
このように、加給年金を受け取るには複数の条件があるため、子どもがいる家庭であってもすべての人が加算を受けられるわけではありません。
 

どのくらい年金が増えるのか

加給年金の金額は、対象となる家族の人数によって変わります。配偶者や子ども(1人目・2人目)の場合、それぞれ年間で24万3800円が加算されます。3人目以降の子どもについては、加算額は年間約8万円です。
 
さらに、配偶者の加給年金には、受給者の生年月日に応じて年間3万6000円〜17万9900円の特別加算があり、合計で40万円を超えるケースもあります。
 
例えば、配偶者と子ども1人が対象となる場合、合計で年間60万円以上の上乗せになる家庭もあり、家計への影響は大きいでしょう。
 

加算が終了するタイミングに注意

加給年金は継続的には支給されず、一定の条件に該当すると終了します。
 
子どもについては18歳到達年度末を迎えたとき、配偶者は65歳に到達したとき、加給年金は終了します。配偶者は、65歳以降は振替加算制度が適用される場合もありますが、加給年金よりも金額は抑えられる傾向です。
 
こうした仕組みから、加給年金は一時的な上乗せと理解しておくとよいでしょう。
 

子どもがいても年金が増えないケース

一方で、子どもがいても年金が増えないケースもあります。理由として多いのが、制度の対象外となる条件に該当している場合です。
 
例えば、自営業やフリーランスとして働いてきた人は、国民年金のみの加入となるため加給年金の対象にはなりません。また、厚生年金の加入期間が20年に満たない場合も対象外です。
 
さらに、扶養している家族の収入が一定以上ある場合には、加算が認められないこともあります。このように、単純に子どもの有無だけで判断される制度ではない点に注意しましょう。
 

まとめ

子どもの有無で年金額が変わるかどうかは、加給年金制度の条件を満たしているかによって決まります。厚生年金に長く加入し、扶養している配偶者や子どもがいる場合には、年20万円以上の上乗せが受けられることもあります。
 
一方で、加給年金の対象となるには加入期間や扶養条件など複数の要件を満たさなければなりません。自分が該当するかどうかを事前に確認し、将来の年金額を正しく把握しておくことが大切です。
 

出典

日本年金機構 加給年金額と振替加算
 
執筆者 : 仲千佳
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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