年金は65歳でもらうべき? 70歳まで待つと、月「7万円」→「約10万円」になると言われ迷っています…早くもらった方が安心? 本当に得なのはどちらでしょうか?

配信日: 2026.04.16
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年金は65歳でもらうべき? 70歳まで待つと、月「7万円」→「約10万円」になると言われ迷っています…早くもらった方が安心? 本当に得なのはどちらでしょうか?
「年金は早くもらった方が安心」と思っていたのに、「70歳まで待てば月7万円が約10万円に増える」と聞くと、判断に迷ってしまう方もいるかもしれません。早期に受給を開始して当面の生活資金を確保するか、それとも受給開始を遅らせて将来の受取額の増加を見込むかは、老後の生活設計において重要な判断となります。
 
本記事では、繰下げ受給の仕組みや損益分岐点、検討する際の留意点について整理していきます。
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月7万円が10万円に!? 70歳まで繰り下げると年金額が42%増額される仕組みとは

老齢年金の受給開始時期は原則として65歳ですが、これを66歳以後75歳までの間で遅らせることを「繰下げ受給」といいます。繰下げ受給の最大の魅力は、受給を1ヶ月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増額される点にあります。
 
今回の「月7万円から約10万円への増額」というケースを詳しく見てみましょう。65歳で受け取る予定の年金(月7万円)を70歳まで5年間(60ヶ月)繰り下げた場合、増額率は「0.7%×60ヶ月=42%」です。7万円に42%を乗じると2万9400円の加算となり、月額は9万9400円、つまり「約10万円」になります。
 
日本年金機構の公式サイトによれば、昭和27年4月2日以降に生まれた方であれば、最大で75歳まで繰り下げることが可能で、その場合の増額率は最大84%にまで達します。
 

繰下げ受給の損益分岐点は? 長生きリスクに備えるなら繰下げ受給が有利な理由

繰下げ受給を検討する際に、多くの方が気になるのが「何歳まで生きれば、65歳からもらうより受給総額が多くなるのか」でしょう。いわゆる「損益分岐点」は、以下のとおりです。
 

(1)70歳から受給開始した場合:81歳11ヶ月(42%増額)
(2)75歳から受給開始した場合:86歳11ヶ月(84%増額)

 
現在の日本人の平均寿命を踏まえると、この分岐点は十分に現実的な水準でしょう。長生きを前提とするならば、70歳まで待つ選択は経済的に有力な選択肢といえます。
 

増えるのは額面だけではない? 税金・社会保険料の負担増に注意

ただし、額面上の年金額が42%増えるからといって、手取り額も同じ割合で増えるわけではない点には注意が必要です。年金額が増えると、所得税や住民税に加え、国民健康保険料や介護保険料などの負担も増える場合があります。
 
特に、所得金額が一定の基準を超えると、加入している医療制度や年齢によっては、医療費の自己負担割合が引き上げられるリスクもあります。
 
こうした要素を考慮して、自身の受給額や家族構成、加入している制度などを踏まえ、シミュレーションを行うことが重要です。
 

まとめ

年金の受給開始時期については、一律の正解があるものではなく、個々の資産状況や生活設計に応じて判断することが重要です。
 
今回のケースでは、70歳まで繰り下げることで月額が約10万円に増加する点は魅力といえますが、その間の生活費を貯蓄や就労収入などで補う必要があります。無理に繰下げ受給を選択した結果、日常生活に過度な制約が生じたり、健康面に影響が出たりするようでは本末転倒です。
 
まずは、ご自身の現在の貯蓄額、今後の就労予定、そして健康状態を冷静に見つめ直してみましょう。大切なのは、分岐点という数字だけに惑わされず、自分がどのような老後を過ごしたいかというライフプランに基づいて判断することです。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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