夫が精神障害2級で障害年金を受給しています。最近アルバイトを始めましたが、収入によって年金が停止されることはありますか?

配信日: 2026.04.20
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夫が精神障害2級で障害年金を受給しています。最近アルバイトを始めましたが、収入によって年金が停止されることはありますか?
障害年金を受給している家族が働き始めて、今後の生活や手続きに不安を感じる方もいるでしょう。
 
特に、就労と年金の関係は仕組みが複雑に見えやすく、どのような場合に注意が必要なのか分かりにくいものです。実際には、確認しておきたいポイントはいくつかあり、年金の種類や更新時の見られ方によっても注意点が異なります。
 
本記事では、精神障害2級で障害年金を受給している方がアルバイトを始めた場合に、収入や就労状況が年金にどのように関わるのかについて解説します。
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夫が精神障害2級で障害年金を受給中でも、アルバイトだけで直ちに停止されるわけではない

障害年金は原則として、「アルバイト収入があるだけ」で自動的に停止される制度ではありません。障害年金は、給与の多い少ないだけで決まる年金ではなく、障害の状態がどの程度続いているかによって支給の可否や等級が判断されます。そのため、短時間のアルバイトを始めたからといって、すぐに受給できなくなるとはかぎりません。
 
精神障害では、特に就労の有無だけでなく、どのような支援や配慮を受けて働いているかが重視されます。
 
厚生労働省の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」でも、働いていることだけで直ちに日常生活能力が向上したとみなすのではなく、仕事内容、就労状況、職場で受けている援助、周囲との意思疎通の状況などを総合的に確認したうえで判断するとされています。
 
例えば、短時間勤務であっても常に配慮が必要な場合は、障害の状態が軽くなったとは言い切れません。
 

年金が止まる可能性があるのはどのようなときか

一方で、まったく影響がないわけでもありません。障害年金には更新があり、日本年金機構は障害状態確認届、いわゆる更新用の診断書で、引き続き受給する権利があるかを確認します。提出が必要な年には、誕生月の3ヶ月前の月末に日本年金機構から書類が送られ、期限までに提出しなければ支払いが一時的に止まることもあります。
 
更新時には年収額だけでなく、どの程度働けているのか、一般就労なのか、職場の配慮があるのか、働くことで日常生活に無理が出ていないかなどが総合的に判断されます。
 
一般企業で働いている場合も、月収だけではなく、就労の実態を総合的に判断すると「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に明記されています。つまり、年金が支給停止になるとすれば、収入が増えたこと自体よりも、障害の程度が以前より軽くなったと判断された結果として支給停止になるのが基本です。
 

20歳前の傷病による障害基礎年金は所得制限に注意

ただし、20歳になる前に初診日がある傷病による障害基礎年金は例外です。これは保険料納付を要件としない仕組みのため、本人の前年所得による支給制限があります。
 
20歳前の傷病による障害基礎年金では、昭和31年4月2日以後生まれで扶養親族がいない場合、前年所得が376万1000円を超えると2分の1停止、479万4000円を超えると全額停止となります。なお、扶養親族がいる場合は、原則として1人につき38万円が所得制限額に加算されます。支給停止の判定期間は、10月から翌年9月までです。
 
このため、今回の「夫が精神障害2級で障害年金を受けている」という情報だけでは、収入による停止が絶対にないとは言い切れません。受けているのが通常の障害厚生年金や一般的な障害基礎年金なのか、それとも20歳前傷病による障害基礎年金なのかで扱いが変わるためです。
 
ここは誤解しやすい点なので、年金証書や通知書で年金の種類を確認しておくことが大切です。制度の種類が分かれば、不安の多くは解消しやすくなるでしょう。
 

年金への影響が気になるときは、受給している年金の種類と就労状況を確認しておこう

夫が精神障害2級で障害年金を受給していても、アルバイトを始めたことだけで直ちに年金が停止されるわけではありません。障害年金の更新時には、年収額だけでなく、実際の働き方や日常生活への影響も含めて総合的に判断されます。ただし、20歳前傷病による障害基礎年金は所得制限の対象となるため注意が必要です。
 
年金の種類や更新時の判断ポイントを事前に確認しておけば、必要以上に不安を感じずに働き方を考えやすくなります。まずは受給している年金の種類と現在の就労状況を整理し、必要に応じて主治医や年金事務所にも相談しながら、無理のない働き方を考えていきましょう。
 

出典

日本年金機構 障害年金
日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン
日本年金機構 障害状態確認届(診断書)が届いたとき
日本年金機構 20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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