70代で年金を受け取りながら働いています。4月から年金カットの基準が“51万円→65万円”に緩和されたそうですが、受け取れる金額はどれくらい増えるのでしょうか?

配信日: 2026.04.19
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70代で年金を受け取りながら働いています。4月から年金カットの基準が“51万円→65万円”に緩和されたそうですが、受け取れる金額はどれくらい増えるのでしょうか?
定年退職後も、年金を受け取りながらパートなどで収入を得ている人は少なくありません。
 
老齢年金に関しては、一定金額以上の収入があると、年金の支給額が調整される仕組みが採用されています。この支給額の調整が、2026年4月から緩和されました。緩和された分、働いて得る収入が増えれば、それだけ暮らしを安定させることができるのではないかと考える人もいるでしょう。
 
この記事では、「在職老齢年金」の改正された点や、受け取れる年金を増やすためのポイントを解説します。
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2025年度までの「在職老齢年金」の減額基準額は「51万円」

在職老齢年金とは、年金を受け取りながら、厚生年金保険に加入して働く高齢者に対する仕組みです。一定金額以上の収入を得ている人について、年金の支給額を調整するため、働いて得た賃金と年金の合計額が一定基準を超えたとき、支給される年金が減額されます。
 
2025年度までの支給停止基準額は、月額51万円に設定されており、賃金(標準報酬月額+賞与の月割)と、老齢厚生年金の合計額が51万円を超えた場合に調整が行われていました。超過した分の2分の1が、年金支給額から減額されます。
 
このように定年後に再雇用などで働いて収入が増えても、手取りそのものが伸びにくい構造となっていましたが、働く高齢者を後押ししてより働きやすくすることを目指すため、制度は見直されました。
 

2026年4月より基準額は「65万円」に、「年額30万円」増える人も

在職老齢年金の支給停止基準額は、2026年4月から65万円に引き上げとなりました。この改正により、従来よりも高い収入水準まで、年金が減額されることなく受給できるようになります。
 
賃金と老齢厚生年金の合計額が65万円を超えると、超えた分の半分が年金から差し引かれる仕組みです。合計額が65万円以下であれば、年金は減額されません。
 
減額の対象となるラインが上がることから、減額されてもその金額の幅は縮小されます。なお、老齢基礎年金については調整の対象ではありません。
 
政府広報オンラインでは、「1ヶ月の賃金46万円+老齢厚生年金10万円」の例が紹介されています。従来、超過した分の半額である「2万5000円の一部支給停止」だったものが、「全額支給」となることで、年間で約30万円の支給額増加となる試算です。
 

年金を「より多く」受け取るためのポイントとは?

在職老齢年金が改正され、基準額が引き上げられたことにより、パートなどで働きながらでも年金を満額に近い形で受け取りやすくなりました。賃金収入と老齢厚生年金の合計額を「65万円」以内に調整することで、年金の減額を回避できるでしょう。
 
老齢基礎・厚生年金はともに、65歳以降、繰下げ受給を選択することで、受給額を増やすことが可能です。繰下げ受給による年金の増額率は、「繰り下げた月数×0.7パーセント」で計算できます。一度増額すると生涯継続となり、老齢基礎・厚生年金のどちらか一方のみの繰り下げにも対応しています。
 

まとめ

在職老齢年金制度の改正により、支給停止基準額は従来の51万円から65万円へ引き上げられました。これまでよりも高い収入でも年金が減額されにくくなり、手取りの増加が期待できます。
 
ただし、暮らしがどの程度楽になるかは人それぞれ異なるため、自分の収入や生活費を踏まえて考えることが大切でしょう。
 

出典

政府広報オンライン もっと働きたい!に応えて、在職老齢年金制度の基準額が2026年4月から引上げに
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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