実家の父が、年金を受け取らないまま貯金を取り崩していました。本人は「役所が勝手に振り込むはず」と思っているようですが、本当に大丈夫でしょうか…?
例えば、今回のように、65歳を過ぎた父親が年金を受け取らず、預貯金を取り崩して暮らしていた場合、「役所が勝手に振り込むのではないのか」と家族が不安になることもあるでしょう。
しかし、公的年金は受給年齢になれば自動的に支給される仕組みではありません。原則として、自ら請求手続きを行う必要があります。本記事では、老齢年金の請求手続きの仕組みや、請求しないまま放置した場合の注意点について整理します。
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年金は請求手続きをしないと受け取れない
日本年金機構によると、老齢基礎年金は10年以上の受給資格期間がある人、老齢厚生年金は老齢基礎年金の受給資格期間と厚生年金加入期間がある人が、原則65歳から受給できます。
ただし、受給権が発生しただけでは、自動的に振り込みが始まるわけではありません。日本年金機構でも、「老齢年金を受け取るためには年金の請求手続きが必要」と案内しています。
そのため、65歳を過ぎても請求していなければ、「受け取れる状態なのに未受給」という状況になる可能性があります。
年金請求書は「届いた後の提出」が必要
通常、受給開始年齢が近づくと、日本年金機構から「年金請求書(事前送付用)」が送付されます。請求書には年金加入記録が記載されており、本人が内容を確認したうえで、必要事項を記入し、年金事務所へ提出する必要があります。
提出方法には、窓口や郵送のほか、一定条件を満たす場合には電子申請もあります。つまり、請求書が届いただけでは受給開始にはならず、実際に手続きを行う必要があります。
請求を忘れると「時効」で受け取れない場合もある
「そのうち振り込まれると思っていた」という理由で請求をしていない場合、注意したいのが時効です。日本年金機構では、受給権が発生してから5年を過ぎると、5年を超える部分については時効によって受け取れなくなる場合があると説明しています。
例えば、本来65歳から受給できた人が10年間請求していなかった場合、すべてを遡って受け取れるとは限りません。そのため、「後からまとめてもらえるはず」と考えて放置するのは注意が必要です。

