65歳より早く年金をもらうと損をするって本当ですか? 繰上げ・繰下げで月々どれくらい違いが出るのか知りたいです
そのため、「早くもらうと損なのか」「待てば本当に得なのか」と迷う人は多いでしょう。そこで本記事では、繰上げ受給と繰下げ受給で月々の金額がどれくらい変わるのかを、具体例を交えて見ていきます。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
65歳より早く年金をもらうと月額はいくら減る?
65歳より前に年金を受給する方法を、「繰上げ受給」といいます。老齢年金は、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に受給を開始することができます。
ただし、早く受給するほど年金額は少なくなる仕組みで、昭和37年4月2日以降生まれの人の場合、1ヶ月繰上げるごとに0.4%減額され、60歳から受給すると最大24%減ります。また、一度減った年金額は、原則として一生変わりません。
例えば、65歳から月15万円の年金を受給する予定の人が、60歳から繰上げ受給を選ぶとしましょう。この場合は24%減るため、受給額は月約11万4000円となり、65歳から受給する場合と比べると毎月3万6000円少なくなります。
一方で、60歳から65歳までの5年間は年金を受給できるため、早く現金収入を得られる点はメリットです。退職後すぐに収入が途切れる人や、貯蓄を大きく減らしたくない人にとっては、生活を支える手段になるでしょう。ただし、長生きするほど減額の影響は大きくなるため、目先の収入だけで決めないことが大切です。
65歳より遅く年金をもらうと月額はいくら増える?
65歳より後に年金を受給する方法を、「繰下げ受給」といいます。老齢基礎年金や老齢厚生年金は、66歳以後75歳までの間で受給開始を遅らせることができます。
繰下げると1ヶ月あたり0.7%増額され、昭和27年4月2日以降生まれの方の場合、70歳まで遅らせると42%増、75歳まで遅らせると84%増となります。ただし、この増額も繰上げ受給と同様に、原則として一生続く点に注意が必要です。
例えば、65歳時点で月15万円の年金を受給できる人が、70歳まで繰下げた場合、月額は約21万3000円で、65歳で受給するより毎月6万3000円多くなります。75歳まで繰下げる場合は、月額で約27万6000円です。
ただし、繰下げ受給を選ぶと、受給が開始されるまで年金収入はありません。そのため、繰下げ期間中の生活費は、給与や貯蓄などでまかなう必要があります。
また、受給開始後は年金額が増える分、税金や社会保険料に影響する可能性もあります。実際に使える金額を把握するためにも、年金の額面だけで判断せず、税金や社会保険料を差し引いた後の手取り額を確認しておきましょう。
繰上げ・繰下げはどちらが向いている?
繰上げ受給が向いているのは、65歳までの生活費に不安がある人です。例えば、退職後に働く予定がなく、貯蓄も十分ではない場合、早めに年金を受給することで家計の不足を補えます。
ただし、いったん繰上げ請求をすると、取り消しはできません。また、国民年金の任意加入や保険料の追納ができなくなるなどの注意点もあります。
一方、繰下げ受給が向いているのは、65歳以降も働く収入がある人や、貯蓄で生活費をまかなえる人です。受給開始を遅らせるほど月額は増えるため、長生きした場合の安心感が高まるでしょう。また、老後の固定費が高い人や、将来の医療・介護費に備えたい人にも選択肢になります。
年金の受け取り方は、健康状態や家族構成、働く予定、貯蓄額によって適した選択が変わるため、単純な損得だけで判断しにくいものです。迷ったときは、自分の年金見込み額を「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認し、65歳・60歳・70歳など受給開始年齢ごとの金額を比べながら、生活に無理のない方法を考えましょう。
年金は損得だけでなく生活費と健康状態を見て決めよう
65歳より早く年金を受給すると、毎月の年金額は減ります。例えば65歳で月15万円の予定であれば、60歳受給では約11万4000円になります。一方、70歳まで繰下げる場合は約21万3000円、75歳まで繰下げる場合は約27万6000円です。
ただし、年金の受け取り方は「損か得か」だけで決めるものではありません。早く受給すれば65歳前の生活費を支えられる一方で、遅く受給すれば将来の月額を増やせます。どちらにもメリットがありますが、一度選ぶと後から変えにくく、受け取れる金額は長く家計に影響します。
そのため、まずは見込み額を確認し、働く予定や貯蓄、健康状態も含めて判断することが大切です。迷う場合は年金事務所や専門家に相談し、後悔の少ない受け取り方を選びましょう。
出典
日本年金機構 年金の繰上げ受給
日本年金機構 年金の繰下げ受給
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

