夫を亡くし遺族年金を受給中ですが、正社員になって“年収500万円”を超えたら年金は打ち切られるのでしょうか…? 頑張って働いたせいで頼みの綱を奪われるかもと思うと不安です。

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夫を亡くし遺族年金を受給中ですが、正社員になって“年収500万円”を超えたら年金は打ち切られるのでしょうか…? 頑張って働いたせいで頼みの綱を奪われるかもと思うと不安です。
夫を亡くして遺族年金を受け取っている人が、正社員として働き始めると、「年収500万円を超えたら遺族年金が打ち切られるのでは」と不安になることがあります。
 
結論からいうと、すでに遺族年金を受給している人が、働いて年収500万円を超えたからといって、通常それだけで直ちに打ち切られるわけではありません。
 
遺族年金では、受給権が発生するときに「生計維持」の条件が問題になります。一方、受給開始後に働いて収入が増えた場合の扱いは、年金の種類や年齢、再婚の有無などで確認する必要があります。
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年収500万円を超えただけで直ちに打ち切りとは限らない

遺族年金を受け取るには、亡くなった夫によって生計を維持されていたことなど、一定の条件があります。生計維持の判断では、原則として前年の収入が850万円未満、または所得が655万5000円未満であることが一つの目安とされています。
 
そのため、「年収500万円を超えたら打ち切り」という単純なルールではありません。年収500万円は、一般的な生計維持基準の目安である850万円を下回ります。したがって、働いて年収500万円になったことだけで、遺族年金がすぐ止まると考える必要は通常ありません。
 
また、遺族年金は夫の死亡時点で受給権が発生するかどうかが大きなポイントです。受給開始後に本人が努力して働き、収入を増やしたからといって、ただちに不利になる制度ではありません。
 
ただし、個別事情によって扱いが異なることがあります。遺族基礎年金、遺族厚生年金、中高齢寡婦加算など、受け取っている年金の種類を確認しましょう。不安な場合は、年金事務所に「正社員になり年収が増えた場合、現在の遺族年金に影響があるか」と確認すると安心です。
 

打ち切りや停止になりやすいのは再婚や年齢要件など

遺族年金が終わる主な理由は、収入増加だけではありません。たとえば、遺族年金を受けている人が再婚した場合、受給権がなくなることがあります。ここでいう再婚には、事実婚と判断される関係が含まれる場合があります。
 
遺族基礎年金の場合は、子どもの年齢も重要です。遺族基礎年金の対象となる子は、原則として18歳になった年度の3月31日までの子、または一定の障害がある20歳未満の子です。子どもが対象年齢を過ぎると、遺族基礎年金が減ったり終了したりすることがあります。
 
遺族厚生年金は、妻の年齢や夫の加入状況によって扱いが変わります。65歳以降に自分の老齢厚生年金を受ける場合は、自分の老齢厚生年金が優先され、遺族厚生年金は差額支給になることがあります。
 
つまり、収入よりも、再婚、子どもの年齢、本人の老齢年金の受給開始などのほうが影響しやすい場合があります。働き始める前に、どの年金を受け取っているかを整理しておきましょう。
 

働くことは家計の安定につながる

遺族年金を受けていると、「働いたら損をするのでは」と感じる人がいます。しかし、年収500万円を得られる正社員の仕事は、家計にとって大きな支えになります。遺族年金だけでは、住宅費、教育費、老後資金まで十分にまかなえないことがあります。
 
正社員になると、厚生年金や健康保険に加入します。厚生年金に加入すれば、自分自身の老後の年金が増える可能性があります。健康保険では、病気やけがで働けないときに給与の3分の2相当の傷病手当金を受けられる場合もあります。
 
また、収入が増えれば、教育費や住宅費、老後資金を準備しやすくなります。遺族年金は大切な支えですが、将来ずっと同じ金額が続くとは限りません。子どもの成長や自分の老齢年金との調整で変わることがあります。
 
不安を減らすには、年金事務所で現在受け取っている年金の種類と停止条件を確認し、手取り収入と遺族年金を合わせた家計表を作ることです。働くことを怖がるより、制度を確認して安心して収入を増やすほうが前向きです。
 

まとめ

遺族年金を受給中に正社員になり、年収500万円を超えたとしても、それだけで直ちに年金が打ち切られるとは限りません。生計維持の判断では、一般的に年収850万円未満などの目安があり、年収500万円はその水準を下回ります。
 
遺族年金に影響しやすいのは、再婚、子どもの年齢、65歳以降の自分の老齢年金との調整などです。自分が受け取っている年金が遺族基礎年金なのか、遺族厚生年金なのか、中高齢寡婦加算があるのかを確認しましょう。
 
働いて収入を増やすことは、家計の安定や自分の老後年金づくりにもつながります。不安なまま働くのを諦めるのではなく、年金事務所で具体的な影響を確認し、安心して生活設計を立てることが大切です。
 

出典

日本年金機構 遺族年金ガイド 令和8年度版
日本年金機構 さ行 生計維持
厚生労働省 遺族年金制度等の見直しについて
協会けんぽ 傷病手当金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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