夫の年金「月15万円」を頼りにしていたのに、70代で先立たれてしまいました…。これからの生活費が不安なのですが、「遺族年金」はいくらもらえるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
夫の年金「月15万円」を頼りにしていたのに、70代で先立たれてしまいました…。これからの生活費が不安なのですが、「遺族年金」はいくらもらえるのでしょうか?
配偶者の年金を頼りに暮らしていた世帯においては、配偶者に先立たれた後の家族が「これから生活していけるのか」「遺族年金はいくらもらえるのか」と不安になることもあるかもしれません。今回のケースでも、夫の年金「月15万円」を頼りにしていた方が、今後の生活費に不安を抱いているようです。
 
そこでこの記事では、月15万円の年金を受給していた夫が亡くなった場合、妻は遺族年金をいくらくらいもらえるのか考えてみました。
柘植輝

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

夫の年金=遺族年金ではない

夫が老齢厚生年金を受給し、夫に生計を維持されていた妻は、夫が亡くなった際には遺族厚生年金を受け取ることができる可能性があります。
 
ただし、その遺族厚生年金の額は、亡くなった夫が生前に受け取っていた年金と同額ではありません。日本年金機構によるとその額は亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額となります。
 
つまり、月15万円の年金を生前の夫が受け取れていたからと、遺族厚生年金も月15万円というわけではないのです。
 
具体的な年金額は個別の状況によっても異なりますが、仮に月15万円の年金のうち、7万円を老齢基礎年金だと仮定すると、老齢厚生年金の額は8万円です。
 
遺族厚生年金の額は基本的に8万円の4分の3ということで、6万円未満となることが想定されます。
 

年金の停止に注意

遺族厚生年金を受け取る際に注意したいのは、想定よりも受給額が少なくなる可能性があるということです。
 
なぜかというと、ご自身が65歳以上で老齢厚生年金を受け取る権利を有している場合、遺族厚生年金と老齢厚生年金を併せて受給する際には、まず老齢厚生年金が全額支給され、その上で遺族厚生年金の額が老齢厚生年金を上回る場合には、その差額のみが遺族厚生年金として併給されます。
 
例えば、老齢厚生年金を2万円受け取っている方に遺族厚生年金が3万円支給されるとしましょう。その場合、遺族厚生年金の額は差額の1万円の支給となるのです。
 
日本年金機構ではこの仕組みについて、自身が納めた年金保険料を受け取る年金額に反映させるためと説明しています。
 

遺族基礎年金は受け取れないのか?

遺族年金には遺族厚生年金のほかに、遺族基礎年金というものがあります。通常、老齢厚生年金を受け取れる方は、老齢基礎年金と老齢厚生年金、どちらも受け取ることができます。
 
しかし、遺族年金においてはその限りではありません。
 
なぜなら、遺族基礎年金について、配偶者は対象となる子どもがいる場合にしか受け取ることができないからです。
 
日本年金機構によると、ここでいう子どもとは「18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方」を指します。そのため、該当する子どもがいない場合、配偶者は遺族基礎年金を受け取ることができません。
 

まとめ

年金を毎月15万円受給している夫が亡くなった際に70代の妻が受け取れる遺族年金は、夫が受け取っていた年金額15万円そのままではなく、それよりも低い額となることが想定されます。
 
遺族年金は制度が複雑である一方、残された遺族の生活を支える重要な制度です。少しでも不安な点や疑問に思う点があれば、早めに最寄りの年金事務所へ相談することをおすすめいたします。
 

出典

日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

  • line
  • hatebu

LINE