独身の兄が64歳で亡くなり、年金を一度も受け取れませんでした…。40年間欠かさず保険料を払ってきたのに、家族が受け取れるお金はないのでしょうか?
実際には、亡くなった人の状況や家族構成によっては、遺族が受け取れる給付があります。ただし、すべてのケースで支給されるわけではなく、制度ごとに要件が定められています。
本記事では、独身の方が64歳で亡くなったケースを例に、家族が受け取れる可能性のある給付や受給条件、手続きのポイントを分かりやすく解説します。
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目次
年金を受け取る前に亡くなっても、家族が受け取れる制度はある?
64歳で亡くなった場合、老齢年金の受給を始める前であれば、「これまで納めた保険料はどうなるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいうと、亡くなった人がどの年金に加入していたかや、家族構成によっては、遺族が給付を受けられる場合があります。一方で、要件を満たさなければ支給されないこともあります。
代表的な制度として挙げられるのが、遺族年金や死亡一時金、未支給年金です。
ただし、独身で子どもがおらず、老齢年金をまだ受け取っていないケースでは、遺族基礎年金や遺族厚生年金の対象にならないことも少なくありません。遺族年金は、一定の条件を満たす配偶者や子どもなどがいることが前提となる制度だからです(遺族厚生年金は一定の条件を満たす父母や祖父母が受け取れる場合あり)。
そのため、今回のようなケースでは、死亡一時金や未支給年金に該当するかどうかを確認することが重要になります。
独身で子どもがいない場合に利用できる可能性のある「死亡一時金」と「未支給年金」の違い
死亡一時金は、国民年金の第1号被保険者として保険料を36ヶ月以上納めた人が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らないまま亡くなった場合に支給される制度です。受け取れるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹などの遺族で、優先順位も定められています。
例えば、独身の兄が40年間国民年金保険料を納め、一度も老齢基礎年金を受け取ることなく64歳で亡くなり、同居していた弟や妹などが生計を同じくしていた場合は、死亡一時金を受け取れる可能性があります。一方、未支給年金は、すでに年金の受給権がある人が亡くなり、まだ振り込まれていない年金がある場合に支給されるものです。
65歳前に亡くなり、老齢年金の受給権をまだ取得していないケースでは、通常は未支給年金の対象にはなりません。
家族がお金を受け取るための条件と手続き
死亡一時金などは、自動的に支給されるものではありません。遺族が請求手続きをしなければ受け取れないため、制度を知らないまま請求期限を過ぎてしまうケースもあります。
請求先は、市区町村役場や年金事務所です。亡くなった人の年金手帳や基礎年金番号が分かる書類、戸籍関係書類、生計同一を確認できる書類などが必要になる場合があります。必要書類は個別のケースによって異なるため、事前に日本年金機構や年金事務所へ確認すると安心でしょう。
まとめ
64歳で亡くなり、一度も年金を受け取っていなかったとしても、必ずしも「支払った保険料がすべて無駄になる」というわけではありません。
亡くなった方が独身で子どもがいない場合は遺族年金の対象にならないケースが多い一方、死亡一時金を受け取れる可能性があります。ただし、そのためには国民年金の加入状況や保険料の納付期間、生計を同じくしていた遺族の有無など、いくつかの条件を満たす必要があります。
また、給付を受けるには遺族による請求手続きが必要です。対象となる可能性がある場合は、早めに年金事務所や市区町村へ相談し、自分のケースで受給できる制度があるか確認するとよいでしょう。制度を正しく理解し、必要な手続きを行うことで、受け取れる給付を漏れなく活用できます。
出典
日本年金機構 遺族年金
日本年金機構 死亡一時金
日本年金機構 死亡一時金を受けるとき
厚生労働省 未支給年金お手続きガイド(5ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

