年金の前納制度で、一体どのくらいお得になる?

配信日: 2020.12.02

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年金の前納制度で、一体どのくらいお得になる?
国民年金には支払う保険料がお得になる前納制度という仕組みがあります。前納制度によってどれくらい保険料がお得になるのか、また、前納制度を利用するための手続きはどうすればよいのか、令和2年度のデータを基に解説していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

国民年金の保険料は前納制度の利用でお得になる

国民年金には、一定期間分の保険料を前払いすることによって保険料が割引される前納制度があります。前納制度の支払方法は口座振替によるものと現金・クレジットカードによるものに大別されます。
 

口座振替による前納

まずは一番お得なパターンである口座振替を例に説明していきます。口座振替による前納制度には、前納する保険料の期間によって5つのパターンが用意されています。詳しくは以下の表をご覧ください。
 

前納する保険料の期間 1回当たりの納付額 割引額 2年分に換算した割引額
2年前納 381,960円 15,840円 15,840円
1年前納 194,320円 4,160円 8,320円
6ヶ月前納 98,110円 1,130円 4,520円
当月末振替(早割) 16,490円 50円 1,200円
翌月末振替 16,540円 なし なし

※日本年金機構 「国民年金前納割引制度(口座振替 前納)」より筆者作成
 
上記の表を見ることで、前納期間に応じた割引額が一目瞭然となります。特に2年前納した場合の割引額は圧倒的な安さになっています。
 

現金・クレジットカードによる前納

国民年金の保険料は現金やクレジットカードによって前納することもできます。その際の割引学は以下のようになります。
 

前納する保険料の期間 1回当たりの納付額 割引額 2年分に換算した割引額
2年前納 383,210円 14,590円 14,590円
1年前納 194,960円 3,520円 7,040円
6ヶ月前納 98,430円 810円 3,240円

※日本年金機構 「国民年金前納割引制度(現金払い 前納)」より筆者作成

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前納のための手続きは?

国民年金の保険料を前納するためには手続きが必要になります。前納に必要な手続きは口座振替による場合と現金・クレジットカードによる場合とで異なります。
 

口座振替

口座振替によって国民年金の保険料を前納する場合、口座振替を利用したい口座の金融機関の窓口または年金事務所へ「国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書」を提出するだけで完了します。「国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書」は最寄りの年金事務所または日本年金機構のホームページより取得することができます。
 
ただ、口座振替には1つ注意点があります。それは、早めに手続きが必要だということです。手続きが遅れてしまうと、前納が認められる期間に間に合わなくなってしまいます。参考までに、令和2年度における2年前納、1年前納、6ヶ月前納(4月~9月分)の締め切りは令和2年2月28日でした。

現金・クレジットカード払い

1年分や6ヶ月分の保険料を現金・クレジットカードによって前納する場合は、毎年4月上旬に日本年金機構より送られてくる専用の納付書を利用して金融機関や郵便局のATM、コンビニエンスストアにて支払います。
 
また、インターネットバンキングなどが利用できれば電子納付も可能です。2年分前納する場合は別途申し込みが必要となるため、年金事務所に問い合わせて専用の納付書を送ってもらう必要があります。
 
なお、現金・クレジットカードによる前納は任意の月分から当年度の末日または翌年度末までの分を前納することができます。その場合も日本年金機構へ問い合わせをするようにしてください。

国民年金の保険料はお得な前納制度をご利用ください

国民年金の保険料には前納制度があり、前納する期間によって保険料がお得に割り引かれるようになっています。手続きもさほど難しいものではなく、年金事務所へ相談することで簡単に進めることができます。国民年金の保険料を少しでもお得に支払いたいという場合は口座振替による前納制度をご利用ください。

 
参考
日本年金機構 国民年金前納割引制度(口座振替 前納)
日本年金機構 国民年金前納割引制度(現金払い 前納)
日本年金機構 国民年金関係届書・申請書一覧
 
執筆者:柘植輝
行政書士


 

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