年金と収入の関係って? 保険料はどうやって決まるのか

配信日: 2020.12.07

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年金と収入の関係って? 保険料はどうやって決まるのか
年金の保険料がどのように決まるかご存じですか?
 
毎月支払っている年金の保険料がどう決まっているのか気になる方も多いはず。今回は、年金の保険料がどのように決まるのか、収入と年金の関係について解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

年金と収入は保険料とどう関連している?

よく「年金は収入が高いほど保険料も高くなる」といわれることがありますが、それは半分正解で半分間違いです。
 
年金の保険料は国民年金と厚生年金に分かれており、収入によって保険料が変化するのは厚生年金です。では、実際に国民年金と厚生年金、両者における収入と保険料の関係について詳しく見ていきましょう。
 

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国民年金は収入に関係なく保険料が原則一律

国民年金の保険料は原則として収入に関係なく一律で決まっています。国民年金の保険料は令和2年度中においては月額1万6540円となっています。
 
ただし、国民年金の被保険者のうち、第3号被保険者については例外となり保険料が生じません。第3号被保険者には、厚生年金や健康保険に加入している配偶者に扶養されている方が該当します。
 
具体的には、専業主婦や扶養内でパートをしている主婦などがその例です。第3号被保険者に保険料が発生しない理由は、配偶者の方が加入している厚生年金や共済組合が保険料を負担しているからです。
 
なお、国民年金の保険料には前納制度があり、前納した期間分に応じて保険料が割り引かれます。

厚生年金は収入に比例して保険料が変化する

厚生年金は収入に比例して保険料が変化していきます。収入が高ければ高いほど保険料も高く、低ければ低いほど保険料も低くなります。具体的には、4月から6月の3ヶ月間の平均給与を基に標準報酬月額を決定し、その標準報酬月額を基に等級が決まり、保険料が変化していきます。
 
例えば、4月から6月の平均給与が22万円の方の等級は15となり、月々の保険料は4万260円となります。ただし、厚生年金の保険料は労使折半となるため、実際に負担する保険料は半分の2万130円となります。厚生年金の保険料についての詳細は以下の表をご参照ください。

出典:日本年金機構 「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表」
 

年金の保険料を安く抑える方法はないの?

年金は収入によって保険料が変化することがあるものの、少し工夫をするだけで保険料を安く抑えることができます。
 
国民年金については前納制度を利用することで、保険料を最大で1万5000円程度安くすることができます。厚生年金であれば、4月から6月の間に等級が下がるよう企業型の確定拠出年金に保険料を支出してみたり、その間だけ残業を抑えることで保険料を低く抑えることができます。
 
しかし、厚生年金については納める保険料が低くなると将来受け取れる年金額も低下してしまうため、その点も加味して考える必要があります。
 

厚生年金の保険料と収入には一定の関係があります

国民年金の保険料は収入に関係なく原則一律であるものの、厚生年金については収入に比例して保険料が変化します。
 
年金の毎月の保険料は前納制度を利用したり、等級が低くなるよう工夫することで保険料を低く抑えることができます。ただし、国民年金の保険料における前納制度は一度にまとまったお金が必要であることや、厚生年金保険料の保険料を低く抑えると将来の年金額に影響を及ぼすといったデメリットもあります。
 
年金の保険料を低く抑えようとする際は、そういったデメリットについても納得した上で実行するようにしてください。
 
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金第3号被保険者の保険料について
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表
 
執筆者:柘植輝
行政書士


 

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