所得税や住民税を納める時期はいつ? 期限を過ぎてしまったらどうなる?
配信日: 2022.01.20
執筆者:中田真(なかだ まこと)
CFP(R)認定者、終活アドバイザー
中田FP事務所 代表
NPO法人ら・し・さ 正会員
株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP(R)資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。
https://nakada-fp.com/
所得税
所得税は、個人の所得に対してかかる税金(国税)です。所得税の税額は、1年間(1月1日から12月31日まで)のすべての所得(収入)から、一定の額(所得控除など)を差し引いた金額に適用される税率で計算されます。
会社員の場合は、毎月の給与から天引き(源泉徴収)され、勤務先の会社が本人に代わって納税しますが、個人事業主などの場合は、所得(収入)があった翌年の2月16日から3月15日までの期間に納税する(確定申告する)必要があります。
住民税
住民税も所得税と同様に、個人の所得に対してかかる税金ですが、所得税が国税なのに対して、住民税は地方自治体に納める地方税となっています。また、所得税の税額は原則として、確定申告をすることで決まりますが、住民税の税額等については、地方自治体から通知されます。
会社員の場合は、所得税と同様に、毎月の給与から天引き(源泉徴収)され、勤務先の会社が本人に代わって納税するのが一般的ですが、個人事業主などの場合は、所得(収入)があった翌年の6月頃に一括、または年4回(6月末、8月末、10月末、翌年の1月末)に分けて納税することになります。
納付期限を過ぎて納税した場合
所得税、住民税の納付期限を過ぎて納税した場合、納付期限内に納税した人との公平性を保つため、納付期限の翌日から納付(納税)される日までの日数に応じて、利息に相当する延滞金(延滞税)が課されることになります。また、各税金を滞納し、納税を催告する督促があっても納税しない場合、行政処分(財産の差し押さえなど)を受ける可能性もあります。
まとめ
会社員の場合は、毎月の給与から天引き(源泉徴収)され、勤務先の会社が本人に代わって納税するのが一般的ですので、納付期限を気にしたことはあまりないかもしれませんが、個人事業主などの場合は、あらかじめ決められた納付期限までに、自らが納税する(確定申告や地方自治体から通知によって)必要があります。
また、納付期限を過ぎて納税した場合は、納付期限の翌日から納付(納税)される日までの日数に応じた延滞金(延滞税)を合わせて納付する必要がありますので、納付期限を意識して、早めに納税を完了しておくとよいでしょう。
出典
国税庁「所得税のしくみ」
東京都主税局「個人住民税」
国税庁「 No.9205 延滞税について」
執筆者:中田真
CFP(R)認定者、終活アドバイザー