「火災保険料」は控除の対象になる? 友人は確定申告で使えると言いますが、10年以上前からの契約は該当するのでしょうか?

配信日: 2026.03.24
この記事は約 4 分で読めます。
「火災保険料」は控除の対象になる? 友人は確定申告で使えると言いますが、10年以上前からの契約は該当するのでしょうか?
火災保険や生命保険に加入していると、「保険料を確定申告で所得控除申請できる」と聞いたことのある人もいるかもしれません。
 
しかし、火災保険料は状況によっては控除の対象にならない可能性があります。
 
今回は、火災保険料が控除の対象にならない場合がある理由や、対象になった場合の控除額、ほかの節税につながる保険料控除などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

経過措置を除いて火災保険単体では控除の対象にはならない

火災保険料は確定申告において、基本的に所得控除の対象になりません。令和8年3月時点で火災保険単体で適用される控除はないためです。
 
ただし、平成18年12月31日までに結ばれた一定の長期損害保険契約は、控除を受けられる可能性があります。平成18年に実施された税制改正により、平成19年分から損害保険料控除が廃止されたためです。
 
国税庁によると、税制改正に当たり、経過措置として以下の条件を満たす一定の長期損害保険契約などにかかる損害保険料は、地震保険料控除として扱えると示されています。
 

・平成18年12月31日までに契約した
・満期返戻金等があり、契約した保険や共済期間が10年以上
・平成19年1月1日以降にその損害保険契約等の内容を変更していない

 
火災保険は「損害保険料控除」の対象でした。そのため、例えば平成18年10月1日から20年契約の火災保険に加入している場合、経過措置の対象となる可能性があります。
 
経過措置に基づく火災保険料が控除の対象になった場合、保険料に応じて以下のように控除額が決められます。
 

・年間支払保険料の合計が1万円以下:支払った保険料全額
・年間支払保険料の合計が1万超~2万円以下:支払った保険料×2分の1+5000円
・年間支払保険料の合計が2万円超:1万5000円

 
控除を申請する場合、自分の支払っている火災保険料を計算しておきましょう。
 

節税につながる保険の種類

経過措置の火災保険のほか、地震保険料や生命保険料が所得控除の対象です。
 
地震保険料控除の場合、支払った保険料に応じて控除額は以下のように変動します。
 

・年間支払保険料の合計が5万円以下:支払った保険料全額
・年間支払保険料の合計が5万円超:一律5万円

 
一方、生命保険料控除の、平成24年1月1日以降に契約した場合における控除額は以下の通りです。
 

・年間支払保険料等が2万円以下:支払った保険料等の全額
・年間支払保険料等が2万円超~4万円以下:支払った保険料等×2分の1+1万円
・年間支払保険料等が4万円超~8万円以下:支払った保険料等×4分の1+2万円
・8万円超:一律4万円

 
どちらの保険料控除も所得控除で、確定申告時に必要事項を記入して申告が必要です。
 

火災などで被害を受けた場合には「雑損控除」の対象になる場合も

経過措置に該当しない火災保険は控除の対象にはなりません。しかし、火災などによって被害を受けたときは、被害を受けた一定の資産について所得控除が受けられる可能性があります。
 
災害などで被害を受けたときに適用される控除を「雑損控除」と呼び、国税庁によれば、対象となる損害の原因は火災を含む以下の災害が挙げられています。
 

・震災や落雷など自然現象の異変が原因の災害
・火災や火薬類の爆発といった人為的かつ異常な災害
・害虫などが原因の異常な災害
・盗難
・横領

 
ただし、適用される条件は損害を受けた資産の所有者が納税者本人であるか、本人と生計を一にする配偶者やそのほかの親族でその年の総所得金額等が48万円以下であることです。
 
また、「生活に通常必要でない資産」は雑損控除の対象外となります。
 
もし火災などの被害にあったときは、少しでも税金負担を軽くするため雑損控除の申請を検討するとよいでしょう。
 

経過措置に該当すれば火災保険でも地震保険料控除として申請できる

基本的に「火災保険料控除」は存在せず、ほかの所得控除にも火災保険料が対象となるものはないため、火災保険料は控除の対象にはなりません。
 
しかし、平成18年の税制改正による経過措置の対象となった場合は、地震保険料控除として火災保険料の金額を基に控除金額を加算できます。
 
また、地震保険料や生命保険料も所得控除の対象となるため、もし加入しているのであれば控除を申告すると税金負担を軽くできるでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1145 地震保険料控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1140 生命保険料控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問