年末調整のミスを提出後に発見! そんな場合どうしたらいい?
配信日: 2020.12.12
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
年末調整の書類は提出後も訂正できる
年末調整の書類は会社に提出した後も書き直して訂正することができます。ミスに気付いたら即座に会社の年末調整の担当者に伝え、提出した書類についていったん返却してもらい、正しい内容に書き直して再度提出します。
年末調整の書類の書き直し方は?
訂正の仕方としては、まず間違った部分に二重線を引き、その近くに正しい内容を記載します。そして、二重線に重ねるようにして印鑑を押します。年末調整の書類の文書の性質上、シヤチハタ印で押印しないようにしてください。
ただ、あまりにもミスが多く、訂正事項によって記載内容が確認しづらくなってしまうような場合は、改めて新しい書類に書き直す方が無難です。大抵は会社に予備の書類がありますし、予備がない場合でも国税庁のHPより取得することができるようになっています。
年末調整の書類は税金の計算に使用される重要な文書です。内容の訂正に修正テープや修正ペンを使用してはいけません。
年末調整の書類の訂正はいつまでできる?
年末調整の書類の訂正は、会社の提示する期限より前であれば可能です。しかし、この期限ぎりぎりでの訂正は会社にとって大きな負担となるため、ミスに気付いたらすぐさま会社に訂正できる期限を確認するようにしてください。
年末調整が終わると会社は源泉徴収票を発行する手続きに入るため、訂正しなくて済むよう年末調整の書類はミスがないかしっかり確認してから提出するべきです。
年末調整の書類によくあるミスは?
年末調整の書類で記載ミスが多いケースとしては、例えば結婚や離婚、出産によって家族構成に変更があった場合や、今まで加入していなかった生命保険や地震保険に新たに加入したというような場合です。年末調整の書類を提出した時点では正しい内容だったが、提出から12月31日までの間にそういった手続きをした場合も同様に訂正が必要です。
ほかにも、年末調整の書類に添付する各種の控除証明書自体の記載が間違っていることもあり得ます。
こうした場合は控除証明書の発行元に問い合わせ、正しい内容にて再発行してもらうことが必要になります。再発行の手続きは即日とはいかず、控除証明書の種類によって1週間から2週間程度かかることが多いです。
年末調整の訂正が間に合わなかった場合はどうなる?
年末調整の提出書類の記載のミスに気付かなかったり、会社が提示する期限に間に合わなかったという場合は、自身で確定申告を行う必要があります。手間のかかる確定申告をしなくても済むよう、年末調整の書類はミスのないように記載し、期限までに間に合うように提出してください。
まとめ
年末調整の書類の記載ミスは、提出後であっても一連の手続きが終了するまでは訂正することができます。また、提出時は正しい内容であったとしても、その後の家族構成などの変更によっては訂正が必要となることもあるでしょう。
年末調整の期限ぎりぎりでの訂正は会社にとって大きな負担となります。年末調整の書類は余裕をもって提出するとともに、記載内容にミスがないように努めるようにしてください。そして万が一、訂正が必要となった場合は即座に会社に相談し、訂正の手続きを進めるようにしてください。
出典 国税庁 年末調整Q&A
執筆者:柘植輝
行政書士