更新日: 2021.02.03 ふるさと納税
年金受給者でもふるさと納税はできる? その方法とは?
「現役のときは、所得が高かったのでふるさと納税を積極的に行っていたが、年金暮らしになってもふるさと納税はできるのだろうか」という疑問をお持ちの方は少なくありません。
結論からいうと、年金受給者でもふるさと納税はできます。ふるさと納税の制度を年金受給者の視点で見ていきましょう。
執筆者:遠藤功二(えんどう こうじ)
1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)CFP(R) MBA(経営学修士)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券とオーストラリア・ニュージーランド銀行の勤務経験を生かし、お金の教室「FP君」を運営。
「お金のルールは学校では学べない」ということを危惧し、家庭で学べる金融教育サービスを展開。お金が理由で不幸になる人をなくすことを目指している。
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ふるさと納税制度とは
ふるさと納税は、寄附金控除の制度の1種です。自分が選んだ都道府県や市区町村などの自治体に寄付をした場合に、寄付額の自己負担額2000円を超える金額が所得税からは所得控除、住民税からは税額控除できる制度です。
いくらでも寄付した金額が控除の対象になるのではなく、自己負担額が2000円で抑えられる寄付の上限額は決まっています。
ふるさと納税の所得控除、税額控除の算式を見てみましょう。
- ✓1.所得税から控除される額=(寄付額-2000円)×「所得税率」
控除の対象となる寄付額は総所得金額などの40%が上限 - ✓2.住民税から控除される額(基本分)=(寄付額-2000円)×10%
控除の対象となる寄付額は総所得金額などの30%が上限 - ✓3.住民税から控除される額(特例分)=(寄付額-2000円)×(100%-10%(基本分)-所得税率)
3で計算した特例分が住民税所得割額の2割を超える場合は、住民税所得割額×20%となります。
つまり、所得税や住民税を納めている方であれば、年金受給者でもふるさと納税を利用できるということです。
年金受給者がふるさと納税を行う場合の手続き
ふるさと納税による控除を受ける場合は、原則確定申告が必要です。ただし、確定申告不要の方で、寄付先の自治体が5団体以下の場合は確定申告をせずに寄付金控除の申請が完了する「ふるさと納税ワンストップ特例制度」という制度を利用することができます。
確定申告不要とは、源泉徴収された所得税をもって確定申告をせずに納税手続きを完了とすることです。確定申告不要の方というと、会社員を思い浮かべがちですが、年金受給者も多くの方が確定申告不要を選択することができます。
確定申告不要が選択できる年金受給者
国民年金、厚生年金、企業年金などの公的年金等の収入金額が400万円以下の方で、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下の方は、確定申告不要制度を選択することができます。
ただし、住宅ローン控除や医療費控除、雑損控除を利用し税還付を受ける場合は、公的年金等の収入金額が400万円以下であっても確定申告をする必要があります。
また、公的年金等に係る雑所得以外の所得とは、アルバイトの給与収入や生命保険の個人年金保険の年金が該当します。これらの収入がある方は、確定申告の必要が生じる可能性が高いと覚えておきましょう。
確定申告不要を選択している方は、ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用すれば確定申告なしに寄附金控除が受けられます。ただし、納税先の自治体に特例を受けるための申請書を、寄付を行った翌年の1月10日までに提出する必要があります。
もちろん、所得税の納税は申告不要を選択した方でも、ふるさと納税の寄附金控除の申請のために確定申告を行うことは可能です。なお、公的年金等の収入金額が400万円超の方は確定申告の必要があり、ふるさと納税ワンストップ特例制度は利用できません。
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ふるさと納税を行う場合の留意点
ふるさと納税の本質は寄附金控除という税還付の制度ですので、あくまでも所得税と住民税を納めている方が対象である、ということは覚えておきましょう。
例えば、不動産経営などの事業をされている方で事業の赤字を年金所得と損益通算されている方、年間の医療費が10万円以上かかり医療費控除を申請している方、住宅ローン控除により税額控除を受けられている方で所得税の納税をほとんどしていない方などはふるさと納税の恩恵は受けられません。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ
総務省 ふるさと納税ポータルサイト 制度改正について
政府広報オンライン ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度
執筆者:遠藤功二
1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)CFP(R) MBA(経営学修士)