乗車前にSuicaでグリーン券を買おうとしたら「座れない場合でも返金不可」と表示。グリーン券は事前に買うべき? それとも乗ってから?

配信日: 2025.12.29
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乗車前にSuicaでグリーン券を買おうとしたら「座れない場合でも返金不可」と表示。グリーン券は事前に買うべき? それとも乗ってから?
通勤や移動の際に、Suicaでグリーン券を購入しようとすると「座れない場合でも返金不可」という表示が出て、不安になった経験がある方も多いのではないでしょうか。
グリーン券は事前に買うべきなのか、それとも乗ってから判断したほうがよいのか。この疑問は快適さだけでなく、支出や無駄な出費を防げるかどうかにも直結します。
 
そこで今回は、Suicaグリーン券の仕組みを整理しつつ、金額面の損得や返金ルールを踏まえた賢い選び方を解説します。
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Suicaグリーン券の仕組みと料金の基本

Suicaグリーン券は、普通列車のグリーン車を利用するための追加料金です。新幹線や特急の指定席とは異なり、普通列車グリーン車は全席自由席となっています。そのため、グリーン券を購入したからといって、必ず座れるわけではありません。
 
料金は乗車距離や曜日によって異なり、購入方法によって支払額に差が出ます。
例えば、普通列車グリーン車の100キロメートルまでの区間では、SuicaやモバイルSuicaで事前に購入した場合のSuicaグリーン券の料金は1000円ですが、車内や紙のグリーン券では1260円かかります。 このように、事前にSuicaで購入するほうが全区間で260円安く設定されており、利用回数が増えるほど金額差は大きくなります。
 
Suicaグリーン券を購入するときは、カードタイプSuicaはチャージ残高から、モバイルSuicaは登録クレジットカードから支払います。カードタイプSuicaは残高不足の場合は購入できないため、事前にチャージしておく必要があります。
 

Suicaグリーン券の事前購入のメリットと注意点

Suicaグリーン券を事前に買う最大のメリットは、料金が抑えられる可能性が高いことです。同じ区間を移動するなら、少しでも安いほうを選びたいと考えるのは自然でしょう。また、乗車後に乗務員を探す手間がなく、精神的にも余裕を持って移動できます。
 
一方で注意したいのが、座席の扱いです。普通列車のグリーン車は全席自由席のため、事前にグリーン券を購入していても、必ず座れるわけではありません。特に混雑する時間帯では、事前購入が必ずしも快適さにつながらないケースもあります。したがって、購入前には料金面のメリットだけでなく、混雑状況も含めて判断することが重要です。
 

グリーン券を購入したのに座れなかった場合の返金とリスク

グリーン券を購入したにもかかわらず座れなかった場合は、Suicaグリーン券・紙のグリーン券ともに「不使用証」を取得することで払い戻しの対象となります。返金を希望する場合は、グリーンアテンダントに申し出て不使用証を受け取り、降車後に駅のみどりの窓口で払い戻し払い戻し手続きを行います。この場合の手数料は無料です。
 
ただし、不使用証を取得しなかった場合や他の状況では所定の手数料(220円)が発生し、満額が戻らないこともあります。つまり、不使用証取得を忘れた場合には、結果的に損失が生じる可能性がある点を理解しておく必要があります。
 
さらに、払い戻しには当日中の手続きが必要となる場合が多く、窓口での対応などに時間や手間が発生します。金額そのものは大きくなくても、こうした目に見えないコストを含めると、グリーン券を事前に購入するかどうかは慎重に判断したいところです。
 

コスト面から見たおすすめの購入タイミング

コスト面を重視するなら、グリーン券の料金差に加えて、座れなかった場合に発生する手数料や手続きにかかる時間と手間まで含めて考える、次のような考え方がおすすめです。
 
平日のラッシュ時間帯や混雑が予想される時間帯では、事前購入はリスクが高めです。満席になる可能性が高く、不使用証取得を忘れると手数料が発生する可能性があるため、無駄な出費を避けるため車内購入を検討するとよいでしょう。
 
一方、比較的空いている時間帯や、確実にグリーン車を利用したい区間では、事前購入による料金メリットを生かしやすくなります。特に長距離移動では、事前購入と通常購入で生じる260円の差でも、移動全体の満足度に影響します。
 
グリーン券を購入するときは、「今日は混みそうか」「座れなかった場合に返金手続きをするかどうか」まで含めて考えることが、結果的にお金を無駄にしないコツです。
 

Suicaグリーン券の購入は無駄な出費とならないよう賢く選ぼう

Suicaグリーン券は、快適さと引き換えに料金を支払うサービスです。しかし、仕組みを理解せずに利用すると、「座れなかった」「返金に手数料がかかった」といった不満につながりやすくなります。
 
事前購入は安く済む可能性がある一方で、混雑時には払戻手数料や不使用証の取得、払い戻しにかかる手間といった負担も考慮する必要があります。乗車する時間帯や混雑状況を考慮し、自分にとって本当に得かどうかを判断したうえで、Suicaグリーン券を購入しましょう。
 
出典
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 Suicaグリーン券の購入
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 普通列車グリーン車
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 払いもどし
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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