友人の親が亡くなり、家族葬で静かに見送ったそうです。香典を出す・出さないの判断基準はありますか?金額の目安も知りたい。
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家族葬=香典不要、ではない
まず押さえておきたいのは、「家族葬だから香典は不要」と一概には言えないという点です。家族葬は規模の問題であり、香典の可否は遺族の意向によって決まります。
判断する際の基準として、次のポイントを確認するとよいでしょう。
1.香典辞退の意思が明確かどうか
訃報の連絡時に「香典・供花はご遠慮ください」「お気遣いは不要です」といった一文が添えられている場合は、その気持ちを尊重するのが最も丁寧な対応です。 この場合、善意であっても香典を渡すことは、かえって遺族に気を遣わせてしまう可能性があります。
2.友人との関係性の深さ
友人本人と長年親しく付き合ってきた関係であれば、香典という形で気持ちを示したいと考えるのは自然なことです。学生時代からの親友、頻繁に連絡を取り合っている間柄、あるいは相手の親とも面識があった場合などは、香典を用意する人も少なくありません。
一方で、たまに連絡を取る程度の関係であれば、無理に出さなくても失礼にはあたりにくいでしょう。
3.香典を渡すタイミングと方法
家族葬の場合、葬儀当日に参列しないことが少なくありません。 そのため、香典を渡すなら後日手渡し、もしくは現金書留で送る方法が一般的です。 ただし、突然送るのではなく、「香典は受け取ってもらえるか」を事前に確認できると、より配慮のある対応になります。
友人の親への香典、金額の目安
全国石製品協同組合が行った「香典の額に関するアンケート調査」によると、友人のご両親が亡くなった場合の香典金額の平均は、3000円以上5000円未満が28.2%、5000円以上7000円未満が22.4%、3000円未満が18.5%でした。
香典の金額は悩みやすいポイントですが、基本は「相手に負担をかけない額」が基準です。
・3000円
最も一般的で、家族葬の場合にも受け取りやすい金額です。
・5000円
特に親しい友人や、日頃から深い関係がある場合の目安。
・1万円以上
家族同然の付き合いがある場合を除き、やや高額と考えられます。
家族葬では香典返しを遺族の意向で簡略化する、あるいは行わない場合もありますが、香典を受け取った場合は返礼が基本です。高額な香典はかえって遺族の負担になることがあります。「気持ちを表すための金額」として、控えめを意識するのが無難です。
香典を出さない場合の心遣い
香典を出さない選択をした場合でも、静かに参列するだけでも立派な弔意となります。お悔やみの言葉をきちんと伝えることが大切です。
メッセージやLINEでの一言、後日会った際の声かけなど、「気にかけている」という姿勢が相手の心を支えます。
例えば、
「大変だったね。今は無理せず、体を大事にしてね」
「落ち着いたら、いつでも話を聞くよ」
といった、相手を気遣う言葉が適しています。故人の死因や葬儀の詳細を深く聞くのは避け、友人本人の気持ちに寄り添うことを意識しましょう。
負担をかけない心遣いが大切
友人の親が亡くなり、家族葬で静かに見送ったと聞いたとき、香典を出す・出さないの判断に明確な正解はありません。大切なのは、遺族の意向を尊重し、友人との関係性を考え、相手に負担をかけないことです。
金額は3000円〜5000円を目安に、無理のない範囲で。形式よりも、思いやりと配慮を重視した対応が、結果的に最も失礼のない振る舞いとなるでしょう。
出典
全国石製品協同組合 香典の額に関するアンケート調査(PRTIMES)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
