最終更新日:2019.05.17 公開日:2018.06.06
資産運用

国内の金融商品は金利がつかないから外貨建ての投資をしたい。そんなとき目にする「為替ヘッジ」って何?

国内の金融商品では金利がつかないから、外国籍の商品に投資をしたいと思いませんか。
 
でもそこで気になるのが為替。海外旅行で外貨を両替するときでも気になります。ましてや外貨建ての投資なんて! と思うときに「為替ヘッジ」をつけた商品に興味がわきますね。
 
どんな仕組みなのか、どんな注意点があるのか、考えてみましょう。

基本は海外旅行前の外貨購入と同じ

為替ヘッジなどという難しいカタカナがあると、とてつもなく難しい。だから投資は嫌いと思いがちですが、考え方は私たちが海外旅行に行く前にいくらかの外貨を金融機関で購入するのとまったく同じです。
 
例えば、1ドル=105円のときに500ドル用意しようと思えば、手数料を無視した場合105×500=52,500円が必要になります。
 
結局旅行先ではクレジットカード決済だったので、現金を使わずそのまま日本円に戻そうと思ったときに、1ドル=110 円になっていれば55,000円、105円のままであれば52,500円、100円ならば50,000円となります。
 
私たちは何も行動を起こしていないのに、「たまたま」交換するときのレートがかわっただけで、「思わぬ利益」が出たり、「思わぬ損失」を被ったりします。
 

収益にこだわる投資行動で「たまたま」は避けたい

海外旅行であれば、気持ちも大きくなっていることもあって「たまたま」にそれほど執着しませんが、「収益を上げる」ために行動したのですから、投資となると話は別です。
 
せっかく外国物の債券で収益が5%獲得できても、円に戻したときに5%の円高になっていれば、外国債券投資をする意味がありません。そこでヘッジをつけて、為替変動の動きを遮断するのです。
 

ヘッジ機能には費用が別途かかり、円安時の収益の上乗せは獲得できない

ではヘッジ機能をつければ、昨今の日本の超低金利環境下では得られない収益を、外国籍金融商品でそのまま享受できるわけではなく、注意点も認識しておかなければなりません。
 
1つ目は、ヘッジ『機能』をつける以上、ファンドマネジャー側では特別な『手間』がかかりますから、その費用をこちらが負担しなければならないことです。
 
しかもヘッジコストは対象国と本邦の金利差で決まります。日本の金利は、現状短期が−0.1%、長期が0%で動く気配がありませんが、海外では金利を短期金利引き上げの動きが大勢です。
 
そうなると、ヘッジコスト負担が今後上昇していく可能性もあります。せっかく為替ヘッジをかけたけれど、そのヘッジコストのために外国籍金融商品の上昇分がそがれてしまう、ということも覚悟しなければなりません。
 
2つ目は、為替の動きを遮断するということは、円安外貨高になった場合の為替収益も得られなくなってしまうという点です。
 
この2つの注意点を考慮したうえで、それでもやっぱりヘッジしたほうがいいと考えられるケースは、かなりの円高になるという予想の場合になります。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com

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