2019.01.31 資産運用

外貨による運用ではどんな金融商品があるのか改めておさらい

最近、個別の面談でも、セミナーの会場でも「外貨による運用」についての問い合わせをいただくことが増えました。では、「外貨による運用」を行うことができる金融商品には、どのようなものがあるのでしょうか?
 

外貨建ての金融商品の一覧

 
なお、外貨建ての金融商品にはほかにも、「外国の株式」や「外国籍の投資信託」などがありますが、本稿の一覧では割愛させていただきました。外貨建ての金融商品を列挙してみましたが、いかがでしょうか?ズラリと並べると、けっこうあるものだと筆者は改めて思う次第です。
 
ところで、列挙した中で問い合わせをいただくのは、「外貨建て生命保険」と「外貨建て個人年金保険」の2点が圧倒的に多く、次いで「FX(外国為替証拠金取引)」です。FXからみていくことにしましょう。
 

FX(外国為替証拠金取引)とは?

そもそも、FX(外国為替証拠金取引)とは、異なる通貨(=例えば、円とドル、ドルとユーロなど)の取引(=売り買い)を通して、為替の差益を得るものです。
 
また、為替の差益に加え、スワップポイントも得ることができます。スワップポイントとは、異なる通貨の金利の差を利益とすることができるのです。と話がこれだけなら、とてもシンプルなのですが。FXはレバレッジを掛けて取引することが一般的です。
 

レバレッジを掛けるとは?…レバレッジを掛けずに取引をすると

では、レバレッジを掛けるとは、どういうことでしょうか?まず、レバレッジを掛けずにFXを取引した場合からみていくことにしましょう。(レバレッジを掛けずにとは、すなわち「レバレッジは1倍」ということです)。
 
例えば、手元の資金10万円を証拠金とします。そして、レバレッジを1倍とすると、投資金額は10万円(=証拠金10万円×レバレッジ1倍)となります。FXによる投資の対象は「円⇒ドル」とします。
 
FXによる投資を始めた時、1ドル=100円だったすると、1000ドル(=投資金額10万円÷100円)投資したことになります。(なお、本来、「円⇒ドル」においては、為替手数料が掛かります。しかし、為替手数料は証券会社によっても異なることから、ここでは省略します。以降の計算でも同様に省略いたします)。
 
そして、FXによる投資の利益を確定した時に、1ドル120円だったとしましょう。投資金額は1000ドルから1200ドルになったことになり、差額は200ドルです。差額を円に換算すると2万4000円になります。つまり、FXによる利益は2万4000円ということになります。
 
では、逆の場合は、どうでしょうか?
 
手元の資金10万円を証拠金とします。そして、レバレッジを1倍とすると、投資金額は10万円(=証拠金10万円×レバレッジ1倍)となります。FXによる投資の対象は「円⇒ドル」とします。FXによる投資を始めた時、1ドル=100円だったすると、1000ドル(=投資金額10万円÷100円)投資したことになります。
 
そして、FXによる投資の利益を確定した時に、1ドル80円だったとしましょう。投資金額は1000ドルから800ドルになったことになり、差額は▲200ドルです。差額を円に換算すると▲2万4000円になります。
 
つまり、FXによる利益は2万4000円の損失ということになり、証拠金は7万6000円が残ります。
 

レバレッジを掛けるとは?…お待ちかね。レバレッジを掛けて取引をすると

では、レバレッジを掛けて、FXの取引を行ってみます。
 
例えば、手元の資金10万円を証拠金とします。そして、レバレッジを10倍とすると、投資金額は100万円(=証拠金10万円×レバレッジ10倍)となります。FXによる投資の対象は「円⇒ドル」とします。
 
FXによる投資を始めた時、1ドル=100円だったすると、1万ドル(=投資金額100万円÷100円)投資したことになります。
 
そして、FXによる投資の利益を確定した時に、1ドル120円だったとしましょう。投資金額は1万ドルから1万2000ドルになったことになり、差額は2000ドルです。差額を円に換算すると24万円になります。証拠金に納めた10万円を差し引くと、14万円の利益です。
 
では、逆の場合は、どうでしょうか?
 
手元の資金10万円を証拠金とします。そして、レバレッジを10倍とすると、投資金額は100万円(=証拠金10万円×レバレッジ10倍)となります。FXによる投資の対象は「円⇒ドル」とします。FXによる投資を始めた時、1ドル=100円だったすると、1万ドル(=投資金額100万円÷100円)投資したことになります。
 
そして、FXによる投資の利益を確定した時に、1ドル80円だったとしましょう。投資金額は1万ドルから8000ドルになったことになり、差額は▲2000ドルです。差額を円に換算すると▲24万円になります。
 
証拠金に納めた10万円を差し引いても、14万円の損失が残ります。つまり、納めた証拠金を「投資元本」とすると、投資元本以上の損失が生じたことになります。
 

筆者がFXを行わない理由

筆者はFXを行いませんが、その理由としては、まずレバレッジを掛けて取引をした場合、先述の通り元本以上の損失が生じてしまう可能性があるからです。
 
元本以上の損失が生じないように、レバレッジを掛けずに取引する方法があることも、先述の通りです。加えて、レバレッジの有無に関わらず、スワップポイントを得ることができるのも先述の通りです。
 
しかし、レバレッジを掛けずに取引をするくらいなら、FXではなく、ほかの「外貨建ての金融商品」による運用を行う、というのが筆者の結論なのです。FX以外の、ほかの「外貨建ての金融商品」については、次回以後みていきましょう。
 
なお、本稿ではFXについて、大まかなことのみを書きました。FXの取引を行うに当たっては、取引とリスクを十分にご理解とご納得のうえ、なさってくださいませ。
 
執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役
 
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大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。



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