2019.03.02 資産運用

株式の指標であるPERとは? 3つの比較方法を交えて解説

株式を売買するときに株価を見ると参考指標として、PERが表示されていることがあります。
 
PERはどのように利用したらよいのでしょうか?
 

PERとは?

PERは、「株価収益率」といい、株価が利益に対してどれだけ買われているかを表し、利益に対して現在の株価が割安か割高かを見る指標です。
 
PER=株価×発行済株式数÷純利益((もしくは株価÷1株利益・EPS))で計算されます。
 
数値が低いほど割安で、高いほど割高になります。
 
PERの数値 低い 高い
現在の株価 割安→買い 割高→売り
 
計算する上で元となる純利益又は1株利益は、今期の純利益を使用する場合と来期の予想純利益で計算する場合があります。株価は先行して動くため、株式を購入する際、参考にするのは、来期の予想の純利益で計算する「予想PER」がよく参考にされます。
 
しかし、予想PERの計算の元となる純利益の数字は、あくまで予想であることに注意しましょう。
 
PERの数値の高い・低いは数字で決まっているわけではなく、高い・低いを判断するには比較することが必須となってきます。
 

PERの割高・割安は3つの比較方法で判断!

まず、トヨタ自動車(銘柄コード:7203)を参考にPERを計算してみます。
 

・トヨタ自動車の株価が現在6798円(2019年1月18日終値)

 
トヨタ自動車が発表している2019年3月期の連結決算予想の1株利益で計算すると
PER=6798(株価)÷793.21円(1株利益・EPS)=8.57(倍)
1株利益は2019年3月期通期予想
 
(参考)2018年11月6日発表 トヨタ自動車 2018年度第2四半期決算要旨
 
PERは具体的な数字で、割安・割高を決めることができませんが、
1.「同業他社との比較」2.「過去との比較」3.「予想PERの比較」をして判断することができます。
 
1.同業他社と比較

・ホンダ(7267)

株価3215円(2019年1月18日終値)、1株利益382.66円(2019年3月期通期予想)
 
PER=3215÷382.66=8.4(倍)
 

・日産自動車(7201)

株価913.5円(2019年1月18日終値)、 1株利益127.87円(2019年3月期通期予想)
 
PER=913.5÷127.87=7.14(倍)
 

・スズキ(7269)

株価5809円(2018年1月18日終値)、1株利益486.81円(2019年3月期通期予想)
 
PER=5809÷486.81=11.93(倍)
 
(参考)2018年10月30日発表 本田技研工業 2018年度第2四半期連結決算報告書
(参考)2018年11月8日発表 日産自動車 2019年3月期 第2四半期決算短信
(参考)2018年11月1日発表 スズキ 2019年3月期 第2四半期決算短信
 
ホンダと比べるとPERはほぼ同じ倍率、日産はトヨタに比べて割安といえますが、割安になっている理由としてゴーン会長の逮捕により仏ルノーとの提携先行きに不透明な部分があるため、割安になっているところもあります。
 
2.過去との比較
現在トヨタPER8.57倍
・2012年1月18日終値2584円 2013年3月期1株利益90.21円
PER=28.64倍
 
・2013年1月18日終値4300円 2013年3月期1株利益303.82円
PER=14倍
 
・2017年1月18日終値6736円 2017年3月期1株利益605.47円
PER=11倍
 
・2018年1月18日終値7698円 2018年3月期1株利益842円
PER=9倍
 
過去と比較すると、現在のトヨタのPER8.57倍は割安な水準といえます。
 
3.予想PERで比較
証券会社各社が予想する来期の純利益予想元に予想PERを算出します、もしくはトヨタであれば買っても為替や自動車の販売状況により業績が変わるため、そういった情報から自分なりに予想してみるのもよいでしょう。
 
・例えば、トヨタの純利益が来期2020年に30%減る場合
現在株価6798円、1株利益793.21 → 634.568
PER=10倍と過去と比較して割安だと考えられます。
 
・さらに50%減る場合
現在株価6798円、1株利益793.21→50%減396.6円
PER=17倍となり過去と比較して割高になります。
 
来期の純利益が30%減でとどまり、50%減までいかないと考えるならば購入もしくは持っていたほうがよいですが、50%まで利益が減ると予想するならば売ったほうがよいでしょう。
 

割高でも買いな場合がある?

PERが割高である場合、利益に対して計算するので赤字のために算出が不可である場合でも株価が上がることもあります。
 
・業績が予想外に良くなったとき
・成長性のある事業を行なっている
 
PERの指標だけでは株式の売買はできませんが、参考になる指標ではあるため株価と一緒に表示されているのでぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
 
執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員
 
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大堀貴子

執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)

CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員

2008年南山大学法学部法律学科卒業後、大手証券会社で、営業として勤務。主人のタイ赴任がきまり、退社。3年間の在タイ中、2人をタイで出産、子育てする。本帰国後、日本で3人目を出産。現在、3人の子育てと長女の国立小学校受験に奮闘中。子供への早期教育の多額の出費、住宅ローン、子供の学資資金、また老後資金準備のため、いろいろな制度を使って、資産運用をしています。実際の経験を踏まえた、お金に関する、役立つ情報を発信していきたいと思います。



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